株式会社永井製作所 「『真面目に鉃骨』が企業スローガン」代表取締役社長・永井毅氏

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2024年1月1日 00:00
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代表取締役社長 永井毅氏
代表取締役社長 永井毅氏

─事業内容と、近年の業績についてお聞かせください。

永井 1957年に創業し、今年で設立68年目を迎えます。私が93年に社長に就任して以降、バブル崩壊による長期デフレや、リーマンショックの影響を受けた2年連続の赤字も経験するなど、これまでの歩みは決して順風満帆ではありませんでした。しかし、「真面目に鉃骨」という企業スローガンの通り、いいものを造ろうという姿勢を貫いてきたことでお客さまとの信頼関係ができ、縮小傾向にある建築業界で生き残ってこられたと自負しています。熊本城天守閣の復旧工事や熊本駅ビルの開発など、県内外で多くの建築物に関わらせていただいており、宇城市の本社工場と八代市の工場で年間約2万5千㌧の鉄骨を生産。2017年には鉄骨製造工場の性能評価における最高基準である「Sグレード」を九州で初めて取得しました。23年2月期の売上高は172億円となっています。

─昨年11月に宇城市と結んだ立地協定の背景や狙いは。

永井 1992年、宇城市に本社と事務所を移転して以来、約30年のお付き合いがあります。2026年11月までに3億円の設備投資を予定しており、あらためて地域経済や雇用の面でお互いにメリットのある関係を構築できればと締結しました。約90人の社員が宇城市で暮らしており、子育て支援や生活環境も好評で、地元からの雇用も含めた好循環につなげていきたいと思います。

─八代事務所新築や育児休暇への理解など、労働環境の改善、福利厚生にも力を入れておられます。

永井 八代事務所の新築はIT化、DXに向けた整備と作業環境の改善が大きな狙いです。女性職員が全社員の14・4%を占める中、各種資格取得の支援をはじめ、育児休暇を取りやすい雰囲気と実績づくり、コロナ禍にできなかった社員旅行の再開など福利厚生を充実させることで人材確保につながればという思いもあります。

─2024年の展望や見通しをお願いします。

永井 熊本ではIT関連、福岡では「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」といった再開発プロジェクトが進むなど、九州は全国の中でも活況で、今後も鉄骨の需要が見込まれます。特許を取った「反転スカラップ工法」や「J-STAR®溶接」など、大手製鉄会社との共同開発による新技術を付加価値に、難易度の高い建築物の受注を増やすことで、業界内での差別化を図りたいと思います。

本社・松橋工場全景
本社・松橋工場全景

概要

所在地 (本社・工場)
〒869-0524 宇城市松橋町豊福2700 
【電話】0964(32)1230
(八代工場)
〒866-0074 八代市平山新町5502 
【電話】0965(35)6741
設立 1957年3月14日
事業内容 金属製品製造(建築用鉄骨の設計・製作・施工)
資本金 8,000万円
従業員数 322人
技術者 二級建築士2人
建築施工管理技士一級8人、二級2人
構造物鉄工技能士一級3人、二級6人
鉄骨製作管理技術者一級62人、二級1人
溶接管理技術者特別級2人、一級16人、二級35人
非破壊検査技術者UT-3 4人、UT-2 6人、PT-2 1人
鉄骨検査技術者 製品検査45人、超音波9人
鉄骨工事管理責任者8人
建築高力ボルト接合管理技術者19人
クレーン運転士35人
ホームページ https://nagai-steel.co.jp/

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