富田薬品株式会社「創業130周年を機に『新ビジョン』」代表取締役社長・冨田久雄氏

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2024年1月1日 00:00
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代表取締役社長 冨田久雄氏
代表取締役社長 冨田久雄氏

─長きにわたり、地域に根差した医薬品卸として事業を拡大してこられました。

冨田 1892(明治25)年、八代で「富田薬店」として創業以来、戦後日本の混乱期を経て、熊本市、福岡、鹿児島と営業エリアを拡大。現在九州7県に44事業所を展開しています。医療用医薬品やワクチン、医療機器、動物用医薬品など約1万5千品目を取り扱っており、1万3千軒以上のお得意先にお届けしています。また、ベトナムに現地法人を立ち上げ、海外事業にも力を入れています。2022年8月に130周年を迎えました。近年では熊本地震や熊本豪雨など未曽有の災害に直面しましたが、大勢の社員が「何があっても薬を届ける」という必死の思いでわれわれの使命を果たし続けたことを、私はとても誇りに思っています。現在、全国的に医薬品不足が深刻な問題となっていますが、できうる限り手を尽くしているところです。

─コロナ禍でのワクチン供給に尽力されるなど、パンデミックへの対応も注目されました。

冨田 国から自治体へ配分された新型コロナワクチンを医療機関や接種会場に届ける役割を担いました。短期間に全国民の8割が接種するという史上初の一大プロジェクトであり、しかも前例がない超低温保管。流通においても解決すべき難題が山積みでしたが、やはりこれは私たちがやるべき仕事と考え、採算度外視で全国に先駆けて手を挙げました。

─22年に中期経営計画を打ち出されました。

冨田 135周年を目指し、「選ばれるヘルスケア企業になる」というスローガンを掲げ、「ビジョン135」を策定しました。業界の環境変化に対応すべく、営業と物流の機能強化に加え、一層の人材育成や働き方改革に着手しました。また、新規事業構築にも力を入れています。直近では女性の健康をサポートするフェムケア商品「And Dears」を開発し、初の自社ブランドとして販売を始めました。この新規事業には女性社員の力が大いに生かされています。

─今年の抱負をお聞かせください。

冨田 地域医療体制の進展を見据え、昨年、医療連携をサポートする営業体制へと組織を刷新しました。医薬品の安定供給を最優先に取り組みながら、最先端のデジタル製品・サービスのラインアップも拡大し、より良い医療を支援します。目の前のさまざまな課題に真摯に取り組み、4年後の135周年に、全てのステークホルダーに選ばれるヘルスケア企業を目指していきます。

「ビジョン135実現へ、社員一人ひとりが主役です」
「ビジョン135実現へ、社員一人ひとりが主役です」

概要

所在地 〒862-8711 熊本市中央区九品寺6丁目2-35
【電話】096(373)1111
事業内容 医療用医薬品、医療機器、動物・水産用医薬品、関連商品・サービスの卸売・販売
創業 明治25年(1892年)8月
設立 昭和23年(1948年)8月
資本金 24億1,570万円
従業員数 1,305人
売上高 1,370億2,600万円(2023年3月期)
関連会社 (株)とみた薬局グループ、富田薬品ベトナム有限責任会社
ホームページ www.tomita-pharma.co.jp

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