「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
東海大学文理融合学部・農学部 「 地域とつながる大学づくり元年に」熊本キャンパス長・木之内均氏
熊日プレジデント倶楽部─昨年4月、待望の「阿蘇くまもと臨空キャンパス(以降、臨空キャンパス)」が開校しました。
木之内 熊本地震から7年を経て、ようやく完成した近代的で開放感のあるキャンパスです。農学部の新たな学びの拠点で、キャンパスには学生や教職員の活気があふれています。県内は台湾積体電路製造(TSMC)の進出で半導体関連産業が熱を帯びていますが、過疎化の問題を含め農業は停滞感が拭えません。そんな中でも本学が農業全体に新たな光を放っていけるよう、多角的で深い学びを展開していきます。また、学内組織や活動の見える化に努め、社会に向けて開かれた透明性のある大学運営を目指したいと思います。
─県と熊本空港との3者で、空港周辺エリアの活性化へ向けた連携協定を結ばれています。
木之内 臨空キャンパスの開設と同時期に阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビルがオープンし、県の産業支援施設「テクノリサーチパーク」周辺の有効活用と合わせて、3者の資源を生かした取り組みが始まりました。また昨年、西原村と地域総合交流協定を締結。特産品の開発や、本学生と教育現場をつなぐスポーツ交流などの準備を進めているところです。
─「産学連携センター」を開設されるそうですね。
木之内 県内唯一の農学部を有する本学の強みを生かし、農業や食に最新のテクノロジー技術を活用する「フード・アグリテック」分野で研究・商品開発するプロジェクトを、県と連携して推進しています。その拠点として4月1日、熊本キャンパスに産学連携センターを開設する予定です。農学部と文理融合学部が一体となった形で、ライフサイエンスやアグリサイエンスを柱とした大学発のスタートアップ(新興起業)の事業化や起業家育成を後押ししながら、海外の研究機関とも連携を図っていきます。学生にとっては、自分たちの研究をどう社会の中で実装させていくのか、実践を通して学ぶ場になります。研究者と企業、地域をつなぐ橋渡し役としても、学生たちの学びが生かせるのではないかと期待しています。
─今年の抱負をお聞かせください。
木之内 まずは産学連携センターの開設へ向け全力を注ぎます。今年は、本当の意味で〝地域とつながる大学づくり〟の元年になるのではないかと思っています。そのためにも、グローバルな視野を持ち、地域社会と積極的に関わっていける人材の育成に取り組んでいきます。
概要
所在地 |
■熊本キャンパス 〒862-8652 熊本市東区渡鹿9-1-1 【電話】096(382)1141 ■阿蘇くまもと臨空キャンパス 〒861-2205 上益城郡益城町杉堂871-12 |
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学部・学科、大学院 | 文理融合学部/経営学科・地域社会学科・人間情報工学科 農学部/農学科・動物科学科・食生命科学科 ※農学部の教育研究については、1年次は主に「熊本キャンパス」を、2年次以降は主として「阿蘇くまもと臨空キャンパス」を利用します。 大学院 生物科学研究科 博士課程 農学研究科 修士課程 |
ホームページ | https://www.u-tokai.ac.jp/ |
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