「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社鶴屋百貨店「新しい価値観に対応する百貨店に」代表取締役社長・福岡哲生氏
熊日プレジデント倶楽部─昨年も話題の出店や催事などがありました。
福岡 婦人服フロアに導入した人気のフルーツタルト専門店「カフェコムサ」や、好調のデパ地下グルメに加わった「柿安ダイニング」など好評をいただいています。催事では、熊本―台北の定期便就航が始まることに合わせて10月に「本場の台湾グルメを!」をテーマに九州初登場の店を数多く集めた「台湾フェア」を実施し、多くのお客さまに来場していただきました。歓迎ムードを盛り上げる一助になればと9月から2カ月間、電車通り側壁面に定期便就航を知らせる大懸垂幕を掲げました。
─インバウンド需要の状況はいかがですか。
福岡 インバウンドは急速に回復しています。今後も台湾積体電路製造(TSMC)の稼働に伴い伸びるでしょう。昨年4月に台湾人と中国人の社員を1人ずつ採用し、免税カウンターを5人体制にしました。ここでは免税作業だけでなく、社内で発生する通訳業務や観光案内など多様な仕事をしています。また、インバウンドを中心市街地に呼び込むべく、当社のトラベルサロンが企画・運営するインバウンド向けの観光ツアーの実施や、中心商店街と協力したクーポン付きの観光ガイドマップ作成など、今後も街なかの賑わいを創出するための取り組みを強化していきます。
─百貨店を取り巻く環境は変化していますね。
福岡 コロナ禍を経て、どの業界にも環境の変化や産業構造の変化があると思います。その中で、私たち百貨店も変わらなくてはいけないと強く思っています。昨年好評だった催事には若い社員の発想が生きたものがありました。毎年8月に開催している「くまもとの特産品まつり」は若手の発案でインフルエンサーの方々とコラボし、売り上げがコロナ前の2019年比で60・8%も増えました。社員には常々チャレンジを促していますが、それに応え、結果を出してくれたのはうれしかったですね。
─今年の取り組みについてお聞かせください。
福岡 2月に開催される「くまもと産業復興エキスポ」に合わせて「台湾×くまもと屋台村」を計画しています。また、改装などの準備期間になる年だと思っています。それらの基本には、「新しい価値観に対応する店を目指す」という目標があります。本年の営業指針は「ADJUST~新しい価値観に順応せよ~」と定めました。変化していく時代の中で「幸福な体験を提供する」という私たちのミッションを果たし、幅広い世代の人に選ばれる店をつくっていきたいと思います。
概要
所在地 |
〒860-8586 熊本市中央区手取本町6-1 【電話】096(356)2111 |
---|---|
事業内容 | 百貨店業 |
設立 | 昭和26年2月(開店:昭和27年6月) |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 541人(2023年2月末) |
店舗・出張所 | ウイング館、New-S、八代店、人吉店、日赤店、大津店、天草店、玉名出張所、桜十字病院売店 |
関連事業 | 鶴屋フーディワン、レストラン事業、(株)鶴屋友の会、甘夏ローヤル(株)、(株)熊本観光バス、ほか |
ホームページ | https://www.tsuruya-dept.co.jp/ |
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