「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
高橋酒造株式会社「米焼酎の魅力や文化を海外へ発信」代表取締役社長・高橋光宏氏
熊日プレジデント倶楽部─新型コロナウイルスの5類移行後、観光業や飲食業に活気が戻ってきました。商品の売れ行きは。
高橋 コロナ禍に入り、飲食店などの業務用商品の売り上げが落ち込んだ一方、家飲み需要が高まりマイナス分を補いました。昨年春から業務用の注文が増えつつあるものの、まだコロナ禍前の水準には戻っていません。ただ、都市圏における取り扱い店舗数が増えるなど良い兆しが見えており、昨年秋以降の売上高は前年同月比で上回っていることからも、回復基調にあると見て取れます。
─若者向けのプロモーションが話題です。
高橋 関東や福岡、熊本で開催される音楽や食のイベントに白岳しろキッチンカーを出店し、「白岳KAORU」などの商品を提供しています。最近はイベントの開催が増えたので、キッチンカーを1台追加し、計2台で全国を回るようにしました。酒造メーカーでは珍しいキッチンカーを活用したプロモーションで、若年層にアピールすることが主な目的です。車は装飾を施してSNSなどで発信してもらいやすいような工夫をしています。会場では、若い方にもなじみの深いハイボールやレモンサワーなど焼酎のいろいろな飲み方を提案した結果、県内で昨年秋に開かれたイベントでは2日間で3900杯を販売しました。この活動で大切にしているのは消費者との直接的なコミュニケーションで、若い方の嗜好や感性を知る貴重な機会となっています。今後は訪日外国人との交流も図っていきたいですね。
─海外戦略にも注力されています。
高橋 日本は少子高齢化が進んでおり、海外に目を向け商機を探っています。海外担当を専任し、現地のお酒のイベントや展示会などに積極的に参加してプロモーションしているほか、輸出入の仲介業者への個別営業にも力を入れています。また国内の焼酎メーカーとしては初めて、ヴィーガン認証と遺伝子組み換え原料不使用認証を取得しました。まずは海外の皆さんに知ってもらうことが大事なので、有名なバーテンダーやSNSでも影響力のあるインフルエンサーに依頼して世界に発信してもらうなど、アピールにも取り組んでいます。欧米圏では、当社の「うめぽん」「ゆずもん」といったリキュール類が人気ですね。お酒は、その国や地域の風土や歴史の中で育まれたもの。飲んで酔うだけではなく、じっくり味わうことでそれぞれの地域性を理解できるコンテンツの一つだと思っています。お酒の味わい方、在り方を深めていけば、海外でも米焼酎が浸透していくのではないかと期待しています。
概要
所在地 |
〒868-8505 人吉市合ノ原町498 【電話】0966(24)5155(代表) |
---|---|
事業内容 | 焼酎製造 |
創業 | 明治33年2月 |
設立 | 平成13年11月 |
資本金 | 3,000万円 |
従業員数 | 77人(関連会社含む) |
営業所 | 多良木蒸留所/球磨郡多良木町奥野813 福岡支店/福岡市早良区百道浜2-3-33 熊本営業所/熊本市中央区水前寺1-20-22 東京オフィス/東京都港区虎ノ門1-10-5 |
関連会社 |
(株)白岳酒造研究所/人吉市井ノ口町792-7 白岳伝承蔵/人吉市合ノ原町461-7 高橋ホールディングス(株)ブランド戦略室/熊本市中央区水前寺1-20-22 |
ホームページ | https://www.hakutake.co.jp/ |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
DF長嶋(兵庫・相生学院高)の加入内定 ロアッソ熊本 サッカーJ2
熊本日日新聞 -
熊本城「宇土櫓続櫓」の石垣、復旧に向け解体作業に着手 28年度の積み直し完了目指す
熊本日日新聞 -
山鹿灯籠踊り 24歳〝即戦力〟デビュー 歌と三味線担当の竹中さん
熊本日日新聞 -
県庁マンと大学の先生の〝二刀流〟 熊本県財産経営課長の松尾さん 「学問と実務の架け橋に」
熊本日日新聞 -
見て触って、モンゴル体験 九州ルーテル学院教師の丸谷さん 海外研修参加、経験伝える
熊本日日新聞 -
SG澤邉圭太 地元に新加入「守備でファイト」 特集・熊本ヴォルターズ2024―25【プレーヤーズファイル】
熊本日日新聞 -
自己決定、尊重する社会に 明治大法学部教授・鈴木賢さん
熊本日日新聞 -
ゆうあい中〝快進撃〟だ 20代~60代の5人、ロボコン初参加 県代表で九州大会へ「気負わず楽しむ」
熊本日日新聞 -
菊池一族、朝鮮貿易で内紛 郷土史家・堤さん(菊池市)が論文
熊本日日新聞 -
他都市の模索㊦ 富山市、公共交通軸に都市経営 3段階で結節強化 駅を起点にLRT網築く【移動の足を考える 第3部 都市圏交通の今⑪】
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「家計管理」。11月25日(月)に更新予定です。