株式会社サトウロジック「精密機械用物流倉庫 1・6倍に増築」代表取締役社長・佐藤栄磨氏
熊日プレジデント倶楽部![代表取締役社長・佐藤栄磨氏](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/p055_1.jpg?itok=h2kUOHDg)
─御社の事業内容と業況について教えてください。
佐藤 1972年の創業から今年で52年目を迎えます。輸送する荷物の幅を広げながら、九州全域を対象とした共同配送の仕組みを業界に先駆けてスタートさせ、現在、五十数社からお預かりした1日当たり数千個に上る荷物を輸送しています。専用トラックの提案をきっかけに、2000年から半導体関連の精密機械輸送に携わるようになりました。台湾積体電路製造(TSMC)の進出など、世界的な半導体不足を受けてのサプライチェーンの再構築が進んでいますが、昨年は世界の経済活動の縮小を受けマイナス成長でした。物流には「調達物流」「製造物流」「販売物流」の三つがありますが、弊社の業務で大きな比重を占める「調達物流」は大きな影響を受けておらず、今期は前期と同程度の約15億円を見込んでいます。業界全体は昨年の低成長期を終え、今年の秋以降にスタートダッシュできるよう、設備投資などの準備が進んでいる段階だと思います。
─需要拡大に対応して投資を継続しています。
佐藤 菊陽町や合志市、大津町には半導体関連企業が集積し、今後、九州の精密機械物流がますます重要性を増していくことは明らかです。メーカー側も部品在庫などを含めてアウトソーシング(外部委託)する傾向が強まることが見込まれています。弊社では現在1万9800平方㍍の定温倉庫を約1・6倍の3万2000平方㍍に増築して9月から稼働させるほか、特殊車両10台を4月から年内をめどに順次増車する予定です。投資総額は約31億円で、これにより来季の売り上げは20億円程度まで増えると見込んでいます。
─DXを推進し効率化を図っているそうですね。
佐藤 メーカーのアウトソーシングが進むとサプライヤー(供給企業)の物流が複雑になり、発注、梱包などの業務が増大します。ここに共同配送で培ったノウハウを生かすことができます。クラウド上で容易に発注でき、伝票、荷札発行の手間がなくなり、「折り畳みコンテナ」や「かご台車」などのユニットを使って簡易な梱包での出荷、輸送が実現。この受発注システムをプラットフォーム化し、自社業務も省力化しながらサプライヤー300社に対応することができます。サステナブルの視点でも九州内を2、3時間移動させただけで廃棄されていた過剰な梱包をゼロにすることが可能です。今後も、精密機械の共同配送を通して半導体に関わる企業の生産性向上と環境問題への対応に貢献していきたいと思います。
![サトウロジックが保有する「4.1特殊車両」](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/p055_2.jpg?itok=3cNGY9uj)
概要
所在地 | (本社) 〒869-1236 菊池郡大津町杉水3739-9 【電話】096(294)0070 (小国営業所) 〒869-2501 阿蘇郡小国町宮原2290-1 【電話】0967(46)3939 |
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設立 | 昭和47年2月29日 |
資本金 | 5,000万円 |
従業員数 | 77人 |
保有台数 | 自社車両総数62台 |
営業エリア | 九州管内 |
事業内容 | 共同配送、物流センター運営 |
グループ企業 | (株)スカイネット福岡、ミニョンヌヒルズ |
ホームページ | https://www.satoh-logic.com/ |
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