「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
熊本信用金庫「経営課題解消へ 伴走型支援を推進」理事長・井星伸一氏
熊日プレジデント倶楽部─県内事業者の業況はいかがですか。
井星 新型コロナウイルス感染症の5類移行後も物価の高騰、深刻な人手不足など、中小・小規模事業者を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いています。インバウンド需要は復調傾向ですが、いまだコロナ禍前の売り上げ水準に回復していない取引先が散見されます。一方、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出については、菊陽町に加え近隣地域の経済へのインパクトは大きく、不動産購入や生活関連事業者の進出ニーズが高い状況です。
─経営支援の取り組みをお聞かせください。
井星 当金庫では2022年から熊本県信用保証協会の「経営改善支援ネットワーク」と連携し、事業先へのヒアリングに力を入れています。これは厳しい経営環境の中、資金繰りだけでなくさまざまな経営課題に直面する中小・小規模事業者に対して、実効性のある金融支援、経営改善支援を一体的・包括的に推進するというものです。特に早い段階からの支援が重要と考えており、積極的なアプローチの結果、同ネットワークでの取扱件数は県内金融機関で最多となっています。また資金繰り支援のため、当金庫独自の融資商品「くましんコロナ対策おうえん資金」や「伴走支援特別保証」など各種制度融資を提案し、事業者の財務体質強化に役立つ「資本性劣後ローン」の活用にも取り組んでいます。本業支援では、「よろず支援拠点出張経営相談会」やクラウドファンディング、ビジネスマッチングの利用提案、創業セミナー、個別相談会、補助金セミナーを実施することで、中小・小規模事業者の新たなチャレンジを促しています。お客さまが抱える各種課題解決における伴走型支援活動は、当金庫の恒久的活動と捉えています。
─昨年、100周年を迎えられました。
井星 地域の皆さまに支えられ、昨年8月29日、創立100周年を迎えることができました。感謝の思いを伝え100周年を盛り上げるために、ラッピング電車の運行や本店壁面に描いたくまモンのデザイン変更、感謝の集いの開催、熊本市への福祉車両の寄付、記念定期預金の取り扱い開始など、さまざまな取り組みを展開しました。創立記念日には、当金庫初のオリジナルキャラクター「バーリー&モーリー」を披露。それに合わせて預金通帳、預金証書、キャッシュカードなどのデザインを一新しました。11月には「こどもおしごと体験イベント グッジョブ!やるキッズ!」を4年ぶりに開催するなど実に密度の濃い年でした。
概要
所在地 | 〒860-0808 熊本市中央区手取本町2-1 【電話】096(326)2211 |
---|---|
設立 | 大正12年8月 |
出資金 | 10億6,000万円 |
業務内容 | 信用金庫業務(協同組織金融機関) |
役員 | 会長/品川良照 理事長/井星伸一 専務理事/橋本雅彦 常務理事/吉村敏幸、真子秀樹 常勤理事/濵﨑宏紀、吉弘健二 常勤監事/桑原昭彦 非常勤理事/吉村浩平、中村吉宏 非常勤監事/椿喜久雄 |
職員数 | 190人 |
支店 | 熊本市内および近郊16店舗 |
ホームページ | https://www.kumamoto-shinkin.jp/ |
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STORY
連載・企画-
移動の足を考える
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