熊本国際空港株式会社「安全・安心で楽しく便利な空港に」代表取締役社長・山川秀明氏

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2024年1月1日 00:01
熊日プレジデント倶楽部 トップインタビュー Sponsored
代表取締役社長 山川秀明氏
代表取締役社長 山川秀明氏

─昨年3月に新旅客ターミナルビルが開業。6月に新社長に就任されました。

山川 空港は人や物がリアルに動く、地域のインフラで、そうした重要な施設を運営していく責任を感じています。阿蘇くまもと空港は熊本地震を経て民間委託され、管制業務を除く空港運営を2020年4月から当社が担っています。同時期からコロナ禍に見舞われ、国際線は全線運休。国内線の旅客数も激減する中、滑走路や旅客ターミナルビル、駐車場なども含めた一体的な運用に向け整備を進めてきました。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に引き下げられて以降は旅客数が増え、現在ではコロナ禍前と比べ90%台にまで回復しました。国際線では台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出が追い風となり、台湾(台北)線に二つの航空会社が就航して週11便が運航しています。韓国(仁川)線は週7便、香港線は週6便になりました。

─空港運営で大切にしていることは何ですか。

山川 最優先にしていることは何より「空港の安全・安心」です。私たちは常に空港の安全確保に向けて対策を講じています。皆さまが空港を安心して利用できるよう、航空の安全に関する情報を収集・分析し、関係者と共有することで事故などの未然防止に努めています。また安全強化期間を設けて社員・関係者の安全への意識付けを行っています。昨年7月には、航空機が飛ばない早朝の時間帯に滑走路を歩いて清掃する「ランウェイ・クリーン運動」を開催しました。もし滑走路にごみなどが落ちていたら、それが小さなものであっても大事故につながりかねません。バードストライク(航空機への鳥の衝突)担当者、消防関係者なども含め約160人が集まりました。また防災の面では、現在の旅客ターミナルビルは地震に強い構造になり、非常時でも電気・水道・通信などのライフラインを確保できるようになっています。

─今後の計画や抱負をお聞かせください。

山川 新旅客ターミナルビル開業で「旅客エリア」の整備が終わり、出発のお客さまは搭乗時間ギリギリまで食事や買い物を楽しめるようになりました。早めに空港に来て保安検査を通過する方も増えています。現在は「地域にひらかれたエリア」として商業棟、にぎわい広場、観光交流エリアを整備中で、今年秋のフルオープンを目指しています。今後も安全・安心の提供を第一に、楽しく便利な空港となるよう、地域の皆さまの期待に応えていきます。

阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビル
阿蘇くまもと空港の新旅客ターミナルビル

概要

所在地 〒861-2204 上益城郡益城町小谷1802-2
設立 2019年4月26日
事業内容 阿蘇くまもと空港の運営、航空機運航に伴う障害防止・損失補償、空港施設建設・管理など
従業員数 117名(2023年11月現在)
関連会社 熊本空港給油施設株式会社、熊本エアポートサービス株式会社、熊本空港警備株式会社
ホームページ https://www.kumamoto-airport.co.jp/

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