熊本交通運輸株式会社「福岡で大型物流センターが稼働」取締役会長・住永金司氏
熊日プレジデント倶楽部![取締役会長 住永金司氏](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/p027_1.jpg?itok=NMkC2rF3)
─新しい物流センターが落成したと聞きます。
住永 福岡県の久山町に建設していた「福岡物流センター」が昨年完成し、10月から稼働しています。平屋建てで床面積は1万1880平方㍍。北部九州の輸送拠点と位置付けています。拠点開設の背景には、働き方改革関連法により今年4月から自動車運転業務の時間外労働に上限規制が適用されるため、一人当たりの走行距離を制限しなければならない事情があります。ドライバー不足で悩む物流・運送業界では売り上げ減少の可能性も指摘され「2024年問題」といわれていますが、当社は福岡に物流拠点を設けたことで法令を守れる体制になりました。久山町に社宅を設け、福岡で働くドライバーを募集したところ、定員の採用がすぐに決まりました。これまで当社はドライバーを増員せず、輸送量を1・7倍に増やせる全長21㍍のダブル連結トラックを導入し、積み降ろし時間短縮のためのパレット輸送への切り替えを荷主さまに丁寧に説明して理解を図るなど、国の物流改善に向けた「ホワイト物流」推進運動に参加して取り組みを進めてきました。社員の待遇改善では、昨年度から年間休日を96日から105日に変更し、労働時間短縮に向けた運行管理の確実な実施などを運営方針に盛り込みました。これまでの改善が奏功し、当社はドライバー不足の状況にはありません。
─トラックに防災用品を常備されたとか。
住永 近年は大雨や大雪、事故渋滞などが繰り返し起きています。私たちは熊本地震を経験したので、当社にできる社会貢献として昨年、災害や事故などに巻き込まれた人たちのための防災用品セットを長距離トラックに常備しました。また、荷物を確実に届けるためにトラックに通信装置を装備し、運行ルートと現在位置を本部で常時モニターしています。緊急事態が生じた場合は本部から安全・確実なルートへの変更を指示し、ドライブレコーダーの画像も確認できるようにしました。
─昨年は役員と社員の受章などが続きましたね。
住永 昨年秋の叙勲で相談役の住永豊武が旭日小綬章、グループ会社の熊本旭運輸相談役・於久初治と熊交エクスプレスのドライバー・杉本弘次が2023年度国土交通大臣表彰を受けました。また当社の運行管理者が熊本運輸支局の運行管理者表彰を受け、県トラック協会からは50年以上の永年継続企業として当社が表彰されました。今後も業界の健全な発展に貢献できればと思います。多くの方々から祝福をいただき感謝しております。
![2023年10月から稼働している福岡物流センター](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/p027_2.jpg?itok=Ujqq7elC)
概要
所在地 | 〒861-2212 上益城郡益城町平田2240-1 【電話】096(286)2304 |
---|---|
事業内容 | 長距離運送業、専属輸送業、倉庫業、ホテル事業、自動車整備 |
設立 | 昭和47年4月 |
資本金 | 9,000万円 |
社員数 | 800人(グループ会社含む) |
支店・営業所 | 東京、中部、広島、福岡物流センター、鹿児島中央、鹿児島、沖縄 |
関連会社・グループ | 熊本旭運輸(株)、福岡熊交(株)、熊交エクスプレス(株)、八代熊交(株)、令和熊交(株)、KMKコーポレーション(株)、サンコー・コミュニケーションズ(株)、(有)アヴァンセ・シム、阿蘇熊本空港ホテルエミナース、熊交観光バス(株)、熊交観光タクシー(株)、(株)相互交通 |
ホームページ | https://kumako-co.jp/ |
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