「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社おとなの学校「学びの力で、高齢者と社会に活力を」代表取締役 大浦敬子氏
熊日プレジデント倶楽部─全国でさまざまな事業を展開しておられます。
大浦 「おとなの教科書」は、昔を思い出すことで頭と心を元気にする回想法を取り入れた高齢者向けのテキストです。毎月1万6000部を発行し、継続率90%以上、導入施設数607になりました。全国各地の施設やご家庭で、多くの方に楽しく学んでいただいています。全国11カ所の介護施設をフランチャイズで展開しているほか、関東以北の事業開拓も進めています。今年はフランチャイズ部門を加速させ、3年後には社長職を譲る予定です。
─宮城県の医療法人財団の再建も好調です。
大浦 昨年から縁あって経営に携わることになり、精神科病院の運営と就労支援を含めた精神障がい者の総合サポートをしています。回想法は認知機能の改善だけでなく、精神状態を安定させる効果も期待できる心理療法で、ここでも「おとなの学校」で長年培ってきたノウハウを活用しています。テキストを使って学ぶ時間、患者さんは本当に生き生きとしています。高齢者の意欲を引き出す、学校式の「介護しない介護」によってスタッフの意欲・やりがいも向上します。業務効率が改善され、離職率が下がったという報告も届いています。
─著書「超訳『五輪書』強運に選ばれる人になる」を発刊されました。
大浦 宮本武蔵の剣術の流儀を継ぐ野田派二天一流の師範だった父の遺志を継ぎ、記した「五輪書」の解説書です。海外では、経営哲学を学ぶ書物として五輪書の英訳本が発行され、ビジネスマンの愛読書となっています。父の事業を継承し、さまざまな局面を乗り越えてきた経験を踏まえ、武蔵の剣術の奥義の中に見出した「強運経営道」を記しました。
─「一般社団法人じぶん発見ラボ」で経営者向けセミナー事業を開始するそうですね。
大浦 熊本市に父が残した「延命庵」という日本庭園があります。父の「二天一流」の道場があったこの場所で、人間の在り方を伝え、経営をより良くする「強運経営道場」を開きます。日本は人口減少や社会情勢の変動とともに景気低迷が予想されています。なかでも熊本は、産業構造の変化に伴う人手不足など労働市場の偏りが顕著で、さまざまな社会課題の先端に触れる地としても注目され始めています。だからこそ、困難を乗り越える知恵を熊本で培い、発信していくことに大きな意義を感じています。道場は今年3月から、オンラインとリアルのハイブリッドで行う予定です。企業や社会に好影響を生む取り組みになればと考えています。
概要
所在地 | (東京事業部)〒102-0074 東京都千代田区九段南2丁目3-21-5F 【電話】03(6272)3021 (西日本事業部)〒862-0922 熊本市東区三郎2丁目2-131 【電話】096(383)3333 |
---|---|
創立 | 平成23年3月 |
事業内容 | フランチャイズ事業、高齢者向け教材販売 |
グループ法人・企業 | 社会福祉法人照敬会 (ケアハウス・特別養護老人ホーム・地域密着型通所介護・訪問看護・訪問介護・高齢者向け住宅・母子生活支援施設) 医療法人財団姉歯松風会 株式会社ケアベース 一般社団法人大浦けいこのじぶん発見ラボ (セミナー事業) |
従業員数 | 243人 |
ホームページ | https://www.otona-gakkou.com/ |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
【速報】千原台は32位 全国高校駅伝女子
熊本日日新聞 -
【とぴっく・熊本市】児童養護施設にアイス贈る
熊本日日新聞 -
「るろうにほん 熊本へ」(佐藤健著) 県内各地の魅力を紹介
熊本日日新聞 -
「ロボット・ドリームズ」 犬とロボットの切ない運命【熊本シネマレビュー】
熊本日日新聞 -
【年末回顧くまもと2024】③水俣病患者らの発言遮断 環境省、被害に耳傾けず…根強い不信、遠い信頼回復
熊本日日新聞 -
【2024世相の鏡②】オーバードーズ 「手軽に〝とべる〟から好き」 健康被害が社会問題に、脳への影響も懸念
熊本日日新聞 -
現地案内や資料展示 患者の実体験を後世に【水俣病伝えて 相思社50年③】
熊本日日新聞 -
刺し身のつまが海を救う? 「養殖藻場」で魚やプランクトンが増加 東京の一般社団法人が実験結果まとめる 天草のトサカノリなど
熊本日日新聞 -
【バスケB2第14節・熊本71―91鹿児島】ヴォルターズ、強敵に敗北も「手応えあり」
熊本日日新聞 -
熊本ヴォルターズ、3連勝ならず 鹿児島に71-91 バスケB2
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「成年後見制度」。12月27日(金)に更新予定です。