「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
医療法人出田会出田眼科病院「多様な目の疾患に対応し社会貢献を」院長・出田真二氏
熊日プレジデント倶楽部─眼科専門病院として、多くの治療を手がけています。
出田 当院には、対応が難しい手術や入院を要する患者さんが、紹介状を携えて県内外から多く来られます。父である名誉院長が専門としていた網膜剥離手術には、長年の信頼を得て施行を続けています。網膜剥離は急を要することが多いため、緊急手術に対応できる体制を常に整えています。麻酔科専門医が常勤していることもその一つです。また、35床の入院施設がありますので、遠方からの患者さんでも安心して療養でき、通院回数を少なくすることもできます。眼科疾患には他に角膜疾患、斜視・弱視などさまざまな専門分野があります。全国から大学病院教授などの専門医を招いて特別診療体制を設け、専門性の高い治療ができています。
─新しい治療も積極的に取り入れておられるようですね。
出田 昨年6月、厚生労働省よりドライアイに対する新しいレーザー治療が承認されました。これまでの主流は点眼治療でした。レーザー治療は画期的治療法で、現在当院でも採用の準備を進めています。自費診療にはなりますが、ドライアイでお悩みの方の一助になればと期待しています。また、昨年は副作用のほとんどない笑気ガスという吸入麻酔を導入しました。これは眼科手術に有用だと話題になっていたもので、局所麻酔で行う手術の際に、患者さんの緊張を和らげる作用があります。このような新しいものは、今後も随時採用していきたいと考えています。
─今後の抱負をお聞かせください。
出田 当院は1917年に曽祖父が開業し、今年で107年目となりました。私は院長として家業を継承していることに喜びを感じています。両親は高齢にはなりましたが、2人とも健康です。これからも感謝の念を忘れず、共に仕事ができる日々を大切にしていきたいです。また、私は常日頃から、職員が働きやすい職場環境づくりを意識しています。診療は医師だけでは行えず、看護師や検査技師、事務員、調理師、清掃係など、さまざまな職種のスタッフが互いに協力しあって成立するものです。人間関係が良好でなければ、良い医療を提供することはできません。数年前と比較しても、かなり職場の雰囲気が良くなっている気がしています。職員一丸となって、これからも眼科専門病院として、さまざまな眼疾患に対応し、地域医療に貢献していきたいと思っています。
概要
所在地 | 〒860-0027 熊本市中央区西唐人町39 【電話】096(325)5222 |
---|---|
設立 | 大正6(1917)年10月眼科開業 昭和55(1980)年10月医療法人設立 |
事業内容 | 病院(眼科・麻酔科) (財)日本医療機能評価機構認定(更新4回) |
役員 | 理事長/出田節子 名誉院長/出田秀尚 院長/出田真二 副院長/川崎 勉 副院長/松元 俊 診療部長/照屋健一 医局長/三ヶ尻健一 麻酔科長/林メリー・ジェーン 看護師長/飯田晃子 事務長/髙本昌彦 |
従業員数 | 149人(関連施設および会社含む) |
関連施設 | 社会福祉法人鳳鳴会 鳳鳴こども園 |
関連会社 | (株)出田ふれあいセンター、(有)オービス(眼鏡店) |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
【速報】千原台は32位 全国高校駅伝女子
熊本日日新聞 -
【とぴっく・熊本市】児童養護施設にアイス贈る
熊本日日新聞 -
「るろうにほん 熊本へ」(佐藤健著) 県内各地の魅力を紹介
熊本日日新聞 -
「ロボット・ドリームズ」 犬とロボットの切ない運命【熊本シネマレビュー】
熊本日日新聞 -
【年末回顧くまもと2024】③水俣病患者らの発言遮断 環境省、被害に耳傾けず…根強い不信、遠い信頼回復
熊本日日新聞 -
【2024世相の鏡②】オーバードーズ 「手軽に〝とべる〟から好き」 健康被害が社会問題に、脳への影響も懸念
熊本日日新聞 -
現地案内や資料展示 患者の実体験を後世に【水俣病伝えて 相思社50年③】
熊本日日新聞 -
刺し身のつまが海を救う? 「養殖藻場」で魚やプランクトンが増加 東京の一般社団法人が実験結果まとめる 天草のトサカノリなど
熊本日日新聞 -
【バスケB2第14節・熊本71―91鹿児島】ヴォルターズ、強敵に敗北も「手応えあり」
熊本日日新聞 -
熊本ヴォルターズ、3連勝ならず 鹿児島に71-91 バスケB2
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「成年後見制度」。12月27日(金)に更新予定です。