「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社湖池屋九州阿蘇工場「『ポテトチップス』作りで地域に貢献」工場長・脇淵健二氏
熊日プレジデント倶楽部─工場見学が人気だそうですね。
脇淵 九州阿蘇工場は九州唯一の生産拠点で、生のジャガイモを使って「ポテトチップス」や「カラムーチョ」など20〜30種類のお菓子を製造しています。ここでは製造工程を見学できるほか、建物の一画に設けた体験ルーム「湖池屋GOGO!ファクトリー」で8種類の味のパウダーをブレンドして好みの「マイポテチ」を作ることができます。コロナ禍で見学対象者を制限していましたが、昨年4月に一般公開しました。ありがたいことに希望者が多く、抽選せざるを得ない状況が続いています。学生や家族連れをはじめ一般の方も多く、これまでに約3000人に来場いただきました。見学者からは「製造ラインを間近で見られた」「工場がきれい」という声をいただいています。体験ルームでは年齢問わず、童心に返ったようにマイポテチ作りを楽しんでいらっしゃいます。
─工場の生産状況は。
脇淵 当工場は、年間5000万袋の生産能力を有しています。当社では近年、付加価値の高い商品づくりに注力しており、それが市場で受け入れられて、コンビニやスーパーでの取り扱いが増えました。売れ行きも順調です。物価高が続いている中で選ばれるということは、商品の価値が認知されている証しだと捉えています。現在は需要に応えようとフル稼働で生産するとともに、生産効率の向上に努めています。社員は現地採用が8割強です。操業当初は経験者がほぼいない状況でしたが、今では皆の知識やスキルが高まりました。引き続き、安心・安全、そしておいしい商品を作っていきます。
─地域貢献に尽力されています。
脇淵 工場開設以来、熊本地震からの復興支援や地域振興に力を入れています。昨年は、阿蘇の世界文化遺産登録を後押ししようと、県産あか牛を使ったポテトチップス「プライドポテトJAPAN あか牛鉄板焼き わさび醤油 熊本」を期間限定で発売。「熊本」の名を冠した商品は三つ目で、県産あか牛の肉は粉状にして振りかけ、肉のうまみを出したわさび醤油味が特徴です。販売1袋当たり1円を県に寄付します。また、益城町と災害時の物資供給に関する協定を結び、5年間保存できるポテトチップスの缶詰500個を寄贈しました。県にも同じ缶詰を1000個寄贈しています。缶詰は各自治体や関連施設に備蓄されていますので、いざというときに役立ててほしいですね。こうした取り組みは今後も継続していきたいと考えています。
概要
所在地 | 〒861-2241 上益城郡益城町宮園二ノ迫1024 【電話】096(289)7590 |
---|---|
本社所在地 | 〒175-0094 東京都板橋区成増5丁目9番7号 【電話】03(3979)2115(代表) 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目17番11号 JPR原宿ビル8階 |
事業内容 | 菓子・スナック事業、乳酸菌事業 |
創業 | 1953年 |
設立 | 1958年1月 |
資本金 | 22億6,900万円 |
代表者 | 代表取締役会長/小池 孝 代表取締役社長/佐藤 章 |
従業員数 | 945人(グループ全体、2023年3月31日現在) |
ホームページ | https://koike-ya.com |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
クリスマスソング、街に響く 熊本市のびぷれす広場で高校生らコンサート
熊本日日新聞 -
FW塩浜を獲得 J3得点ランキング3位 ロアッソ熊本
熊本日日新聞 -
【速報】千原台は32位 全国高校駅伝女子
熊本日日新聞 -
【とぴっく・熊本市】児童養護施設にアイス贈る
熊本日日新聞 -
「るろうにほん 熊本へ」(佐藤健著) 県内各地の魅力を紹介
熊本日日新聞 -
「ロボット・ドリームズ」 犬とロボットの切ない運命【熊本シネマレビュー】
熊本日日新聞 -
【年末回顧くまもと2024】③水俣病患者らの発言遮断 環境省、被害に耳傾けず…根強い不信、遠い信頼回復
熊本日日新聞 -
【2024世相の鏡②】オーバードーズ 「手軽に〝とべる〟から好き」 健康被害が社会問題に、脳への影響も懸念
熊本日日新聞 -
現地案内や資料展示 患者の実体験を後世に【水俣病伝えて 相思社50年③】
熊本日日新聞 -
刺し身のつまが海を救う? 「養殖藻場」で魚やプランクトンが増加 東京の一般社団法人が実験結果まとめる 天草のトサカノリなど
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「成年後見制度」。12月27日(金)に更新予定です。