「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社KIS「業務効率化を進め 次のステップへ」代表取締役・平木実氏
熊日プレジデント倶楽部─2023年度の業況をお聞かせください。
平木 上期は売り上げが前期比でほぼ横ばいでしたが、原価改善がしっかりなされていたため損益ベースでは過去最高益を記録しました。IT企業は全般的に好調の波が続いており、当社も製造業向けのMES(製造実行システム)や半導体企業向けのITサポート、自治体向けのDXコンサル業務などが引き続き好調で、通期でも好業績を維持できました。
─トピックとなった事業はありましたか。
平木 4月に発売した病棟看護師業務のDX「ナースボード」は手応えがあります。電子カルテで管理されている入退院などの病棟状況、手術・検査・処方・注射指示などの情報、連絡事項などを大画面のモニターで一覧表示するもので、手書きのホワイトボードとしても使えます。看護師たちはこれらを一目で確認でき、パソコン作業も削減。情報の共有化によりミスを防げ、コミュニケーションの向上も期待できます。NECの電子カルテを取り扱う19の販売店全店と特約店契約を結べそうで、電子カルテのプラスアルファとなる商材にしたいですね。既に2件の受注をいただいています。
─今年は中期計画の最終年度となりますね。
平木 中期計画で打ち出した取り組みはほぼ順調に進展し、目標の数字も達成できそうで、さらなる積み増しを目指しています。その次の中期計画に向けた活動も始動しました。狙いは次世代を担う社員の意見を計画に反映させることです。全部門から選出した主任、課長クラスのメンバーを結集して、リード役の役員2名を付け、これから半年くらいかけてディスカッションしてもらいます。「10年後のKISの姿はこうありたい」「新しい商材・ビジネスをこのように考える」「働き方の理想形はこうあるべきだ」といったアイデアや企画を出し合って、その取りまとめを中期計画に盛り込みます。
─今年の展望をお聞かせください。
平木 人材育成面では22年から始めた毎月8時間の自由学習がようやく定着してきました。個人やチームで生成AIなどの最先端技術をリサーチするといった取り組みがみられ、自己啓発の意識付けができていると感じています。また、4月から社内の新しい販売管理系受発注システムが稼働します。リニューアルしたプロジェクト管理機能も付加されるので、さらなる業務の効率化を図ります。第2四半期からは、いよいよ次期中期計画づくりがスタートします。今年は次のステップに向けた備えの年。KISをどう発展させるかを練り上げたいですね。
概要
所在地 | (本社)熊本市南区幸田1丁目6-27 【電話】096(379)2231 (KISラボ)熊本市南区幸田1丁目4-7 【電話】096(379)4888 (東京支社)東京都港区高輪2丁目15-8 グレイスビル泉岳寺前9F 【電話】096(355)1221 |
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事業内容 | 情報・通信サービス業 |
設立 | 昭和45年6月 |
資本金 | 6,000万円 |
役員 | 代表取締役/平木 実 常務取締役/坂田芳興 取締役/尾下照樹、田尻正樹、森岡 剛 社外取締役/阿部慎一、入佐健一 |
従業員数 | 285人(男219人、女66人) |
関連会社 | KISドットアイ株式会社 |
ホームページ | https://www.kis.co.jp/ |
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