「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
熊本第一信用金庫「多様な企業支援で存在価値高めたい」理事長・鴻池卓児氏
熊日プレジデント倶楽部─現在力を入れておられる企業支援についてお聞かせください。
鴻池 金融機関は基本的にはサービス業ですので、収益を求めることはもちろん重要です。しかし、すぐには収益にならない支援をコツコツと積み重ねていくことも、地域の金融機関に与えられた大切な使命だと考えています。私どもの存在価値を高める意味でも、近年、多様な企業支援に力を入れています。再生支援や販路の拡大支援、補助金の申請支援などには以前から継続して取り組んできましたが、最近は、外部の専門家らと提携し、DX推進支援や、高いスキルやノウハウを持つ「副業プロ人材」の活用をお客さまにつなぐ事業などにも力を注いでいます。企業支援において大切なのは、企業が抱える悩みを丁寧にヒアリングした上で的確なサポートを行うことです。そのためにも、企業のニーズをしっかり把握できるような営業職員を育てていくことが求められます。
─地域支援のイベントやプロスポーツへのサポートなども継続されていますね。
鴻池 小学生を対象とした「Kidsしんきん教室」はコロナ禍でしばらく休止していましたが、昨年8月、久々に開催しました。当信金の職員が講師となり、おこづかい帳の付け方を学んだり、お金に関するクイズに答えてもらったりといったプログラムが大変好評でした。年に1回開催する婚活支援の「めぐり逢いパーティー」も10年以上続く地域活性イベントで、今年も2月25日に開く予定です。また、ロアッソ熊本や火の国サラマンダーズ、熊本ヴォルターズなど地域プロスポーツチームにはオフィシャルスポンサーとして支援するだけでなく、応援定期から活動支援金を贈るなどしています。
─今年はどんな一年になりそうですか。
鴻池 規制緩和に伴う異業種の参入や、日銀の長期間のゼロ金利政策の見直しなど、金融機関を取り巻く環境にも大きな動きがあることが予想されます。窓口や店舗の形態もこれまで以上に変わっていく可能性があります。しかし、AIや機械化がどんなに進もうと、お客さまの元へ足を運んでフェイス・トゥ・フェイスで話をするという信用金庫の営業スタイルは変わりません。そういう意味では、それぞれの金融機関の目指す場所、力を入れるところが明確になっていく一年になるかもしれません。台湾積体電路製造(TSMC)の開業も間近に控えており、ビジネスチャンスを逃さないようにしていきたいですね。
概要
所在地 | 〒860-8681 熊本市中央区花畑町10-29 【電話】096(355)6111 |
---|---|
設立 | 昭和25年8月1日 |
出資金 | 36億4,600万円 |
役職員数 | 230人 |
店舗数 | 22店舗 |
役員 | 会長/森本孝 理事長/鴻池卓児 常務理事/荒尾俊比古、東信治 常勤理事/石田誠也、原田亨一郎、堤裕倫、大森幹夫、北村礼希、平野公司 常勤監事/村中研一 非常勤理事/粟津勝蔵、豊住賢一、菊田廣文 非常勤監事/岡田直樹、古田邦昭 |
関連会社 | (株)いっしんサービス |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
【とぴっく・熊本市】児童養護施設にアイス贈る
熊本日日新聞 -
「るろうにほん 熊本へ」(佐藤健著) 県内各地の魅力を紹介
熊本日日新聞 -
「ロボット・ドリームズ」 犬とロボットの切ない運命【熊本シネマレビュー】
熊本日日新聞 -
【年末回顧くまもと2024】③水俣病患者らの発言遮断 環境省、被害に耳傾けず…根強い不信、遠い信頼回復
熊本日日新聞 -
【2024世相の鏡②】オーバードーズ 「手軽に〝とべる〟から好き」 健康被害が社会問題に、脳への影響も懸念
熊本日日新聞 -
現地案内や資料展示 患者の実体験を後世に【水俣病伝えて 相思社50年③】
熊本日日新聞 -
刺し身のつまが海を救う? 「養殖藻場」で魚やプランクトンが増加 東京の一般社団法人が実験結果まとめる 天草のトサカノリなど
熊本日日新聞 -
【バスケB2第14節・熊本71―91鹿児島】ヴォルターズ、強敵に敗北も「手応えあり」
熊本日日新聞 -
熊本ヴォルターズ、3連勝ならず 鹿児島に71-91 バスケB2
熊本日日新聞 -
全日本女子ジュニアボクシング ライトウエルター級・徳永(熊本農高)が決勝進出
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「成年後見制度」。12月27日(金)に更新予定です。