熊本製粉株式会社「食料自給後押しする取り組み注力」代表取締役社長・宮本貫治氏

熊日プレジデント倶楽部
熊本日日新聞 2024年1月1日 00:01
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代表取締役社長・宮本貫治氏
代表取締役社長・宮本貫治氏

─日清製粉グループに入られ、1年がたちます。

宮本 「新章突入! 価値共創でニッチトップへ」をスローガンに掲げ、昨年1月から新体制がスタートしました。社名はもちろん、〝地域に根ざした総合粉体・食品素材メーカー〟としての会社の在り方は変わりませんが、国内製粉業界トップの日清製粉グループに加わったことによる相乗効果が生まれています。米粉やそば粉に加え、石臼挽き粉や焙煎粉、もち小麦粉の製粉技術と焙煎技術、また生産者と長年培った関係から生まれる製品が弊社の強みです。グループ会社として得た新たな販路で、弊社の特徴のある製品の可能性が広がりつつあります。

─お客さまとの価値共創にも注力されています。

宮本 ここでいうお客さまは、弊社の粉で商品を開発し、食卓に届けてくださるパン店や飲食店のことを指します。味や見た目、香り、食感など広義の〝おいしさ〟を第一に、食物アレルギーへの配慮やグルテンフリーなど機能性にも目を向ける取引先が増えています。それぞれにご満足いただける素材を提供することが弊社の役割。物価高騰の今だからこそ、高付加価値製品がもたらす恩恵は大きいと考えています。輸入小麦は秋の麦価改定で上げ止まりしましたが、副資材や包材、エネルギー、人件費の高騰は顕著です。そこを補完するために弊社の製品を活用いただく事例が増えてきました。「ふんわり米粉」や「ロール挽きのもち小麦粉」など、食味や作業効率の向上につながる製品も積極的に提案しています。お客さまとの対話の中で新製品のアイデアが生まれることがあります。価値共創を通じて、互いにウィンウィンの関係性を維持したいですね。

─社内外で学びの機会をつくっておられます。

宮本 社員個々の関心に基づく人材育成の一環として、新しい知識の習得やスキルを磨くためのリスキリングに力を入れています。食品表示や栄養管理、DX推進など多彩なプログラムを毎回、数十人の社員が受講しています。若手社員の疑問からオリジナルアプリが開発されるなど、業務の課題解決につながるケースも多く、社員の成長が頼もしいですね。また昨年は、社外向けの経営セミナーや製パン講習会などのリアルイベントを再開し、情報交換の場としても活用いただきました。

─今年の展望をお聞かせください。
宮本 食料安全保障の問題にも目を向け、食料自給の後押しとなる取り組みに注力します。農家や研究機関、食品製造の方々と手を取り合い、若い世代が担いたいと思える未来の礎を築きたいですね。

初めての菓子作りに適した少量タイプの「ふんわり米粉」を発売
初めての菓子作りに適した少量タイプの「ふんわり米粉」を発売

概要

所在地 〒860-8625 熊本市西区花園1丁目25-1
【電話】096(355)1221
設立 昭和22年5月
事業内容 製粉、加工食品、倉庫、太陽光発電
資本金 4億9,350万円
役員 取締役6人、監査役1人
従業員数 209人
出先 営業所/福岡営業所、大阪営業所、東京営業所
工場/熊本工場、福岡工場、合志米粉工場
倉庫/花園倉庫、西合志倉庫、御代志倉庫
グループ企業 白熊商事(株)、熊本製粉ロジスティクス(株)、(株)三協デリカ、(株)きりしまベーカリー
ホームページ https://www.bears-k.co.jp/

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