「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
リバテープ製薬株式会社「新工場稼働開始 生産力をより増強」代表取締役社長・橋爪淳氏
熊日プレジデント倶楽部─昨年はどんな一年でしたか。
橋爪 菊池市七城町の第3工場敷地内にB棟を建設し、昨年4月から稼働を開始しました。経産省のサプライチェーン対策補助事業を受けており、有事に必要となるアルコール消毒液を中心に注射絆、医療機関用の大型絆などを生産しています。消毒液については従来の約3倍となる24㌧の生産能力を有していますが、コロナ禍におけるピーク時に比べ需要が減少しているのが現状です。生産力向上とともにDX化を推進しており、昨春にアマゾンのクラウドサービスを導入。品質検査の工程をシステム上で管理することで、セキュリティー強化と大幅な業務効率化につながりました。現在は新たな原価管理システムを構築しているところです。また、2023年3月期決算では、売上高は前年比0・8%増の51億8800万円、純利益は24・6%増の1億9300万円の増収増益でした。売上高は20期連続で増収となりましたが、今期はコロナ需要の落ち込みで業績は厳しくなると見込んでいます。一方で明るい話題もありますので、今後に期待しています。
─明るい話題とは。
橋爪 昨年10月、カスタマイズ化粧水「iEL」を発売しました。〝美しさを自分の手でつくる〟をコンセプトに、「美」「手」という文字の造形を分解して再構築したブランド名です。ウェブ上で肌の状態や悩み、好きな色や香りを選択し、その診断結果によって利用者に合った化粧水をカスタマイズする珍しいシステムとなっています。ベースとなる化粧水3本と、その人に合った追加成分3種のボトル計6本のセットで、自分で微調整しながら配合し、好みの化粧水を作ることができます。この事業は、映画やドラマなどの製作を手掛ける「ROBOT」とコラボレーションしています。クラウドファンディングの参加者向けに先行販売し、12月から通販サイトで一般発売しました。
─SNS発信に力を入れておられます。
橋爪 当社の事業や取り組みを広く知ってもらおうと広報企画課を立ち上げ、インスタグラムやX、YouTubeなどの公式SNSを開設しました。内容については試行錯誤している状況ですが、単なる商品紹介だけでなく、若年層向けに楽しめる動画などを定期的に発信。私自身も動画に登場しています。まずは地域の方々に身近に感じていただくとともに、事業や社風、地域での取り組みを知ってもらうことで、今後の採用活動にもつなげていきたいですね。
概要
所在地 |
〒861-0136 熊本市北区植木町岩野45 【電話】096(272)0631 |
---|---|
設立 | 昭和30年12月(創業 明治11年) |
資本金 | 1億円 |
事業内容 | 医薬品、医薬部外品、医療機器、化粧品の製造販売 |
役員 |
取締役会長/星子邦久 代表取締役社長/橋爪淳 取締役/池田淑哲、毛利 進、杉原正博、菅原正之、田中寿之 監査役/杉尾清隆 |
従業員数 | 300人 |
営業所 | 東京支店、大阪支店、熊本営業所 |
工場 | 本社工場、熊本第2工場・熊本第3工場(菊池市七城町) |
関連会社 | メディファイン(株) |
ホームページ | https://libatape.jp/ |
公式SNS | Instagram、X(旧Twitter)、YouTube |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
同性婚訴訟、熊本市の原告2人「違憲判決を」 12月13日の福岡高裁判決を前に会見
熊本日日新聞 -
福島県知事が木村敬知事を訪問
熊本日日新聞 -
熊本県内、インフルエンザが増加傾向 県感染症情報
熊本日日新聞 -
パソコン遠隔操作で個人情報流出か 県暴力追放センター 相談者延べ2500人分
熊本日日新聞 -
DF長嶋(兵庫・相生学院高)の加入内定 ロアッソ熊本 サッカーJ2
熊本日日新聞 -
熊本城「宇土櫓続櫓」の石垣、復旧に向け解体作業に着手 28年度の積み直し完了目指す
熊本日日新聞 -
山鹿灯籠踊り 24歳〝即戦力〟デビュー 歌と三味線担当の竹中さん
熊本日日新聞 -
県庁マンと大学の先生の〝二刀流〟 熊本県財産経営課長の松尾さん 「学問と実務の架け橋に」
熊本日日新聞 -
自己決定、尊重する社会に 明治大法学部教授・鈴木賢さん
熊本日日新聞 -
菊池一族、朝鮮貿易で内紛 郷土史家・堤さん(菊池市)が論文
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学んでいきましょう。
※次回は「家計管理」。11月25日(月)に更新予定です。