「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
株式会社マイスティア「第4工場着工へ 来春の稼働目指す」代表取締役社長・工藤正也氏
熊日プレジデント倶楽部─合志市のセミコンテクノパーク内に4カ所目となる工場建設を発表されました。
工藤 今春に着工し、1年以内の稼働を考えています。場所は第3工場の隣で、敷地面積は約2万5千平方㍍、床面積は2万平方㍍になります。当社では「Fab4」と呼んでおり、顧客の要望に対応した製造装置の組み立てなどを行う計画です。最新鋭の工場では、人間とロボットが〝協同〟でより高度な作業ができるようになりました。近年は多くの製造現場で人手が不足している状況ですが、製造の自動化により労働生産性が向上して、人間の感性を生かせる業務に貴重な人材を充てることができるようになります。また製造の自動化により男女の区別なく働けるので、当社の工場では女性が長く働き続けられる労働環境整備が進んでいます。
─工場ではクリーンエネルギーを活用されていると聞きます。
工藤 第2、第3工場では太陽光発電の電力を使用しています。発電設備をグループ企業の「電研テクノル」が設置・保守を行い、当社が所定の料金を支払うPPA(第三者モデル)と呼ばれる電力購入契約になります。設置時の初期投資が不要で設備管理も任せられるので、Fab4も契約の予定です。
─事業を世界的に展開されています。
工藤 2007年に米国、17年に台湾、19年には中国に現地法人を設立して、日本企業の海外進出に伴う施設や設備の設置、人材派遣、幹部となる現地社員の教育などをサポートしてきました。昨年は米国西海岸のシリコンバレーにアクセスの良いアリゾナ州フェニックスに現地法人の事務所を開設し、世界的な半導体メーカー各社の動きに素早く対応できるようにしました。台湾では高雄市や新竹市に新たな工業団地が整備される計画があるので、現地に拠点開設を検討しているところです。熊本では、台湾積体電路製造(TSMC)の進出が発表されて以降、製造設備導入や人材教育などのサポート需要が高まっています。
─今後の展開をお聞かせください。
工藤 自社ブランドソフトウエア「VINIE」を活用した介護支援システムや、センサー技術・ICT・AI・データ解析技術などを組み合わせた水産養殖の現場支援システムに磨きをかけていきます。技術はますます高度化すると思いますが、その中で大切なことは人を生かすことだと考えます。今後も人材教育にはさらに力を入れていきます。
概要
所在地 |
〒861-2202 上益城郡益城町田原2081-17 【電話】096(214)5680 |
---|---|
設立 | 1990年11月 |
資本金 | 5,000万円 |
従業員数 | 1,750人(グループ) |
事業内容 | 製造装置・精密機械の企画開発から製造販売、組込みIoTシステム及び周辺機器の企画開発から製造販売、自社ブランドAI(イメージプロセッシング)ソフトウエアの研究開発から販売、精密機械等のメンテナンス・フィールドサービス、半導体及び材料の評価・解析サービス、製造業全般における業務請負、水産養殖システムの企画開発から製造・解析サービス、キャリアコンサルティング、人財紹介、人材派遣 |
グループ企業 | 国内3社、海外4社(米国、中国、台湾) |
ホームページ | https://www.meistier.co.jp/ |
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STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
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