「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
ホテル日航熊本「新しいホテル文化発信し地域へ貢献」代表取締役社長・鶴山敏哉氏
熊日プレジデント倶楽部─コロナ禍からの回復状況は。
鶴山 売り上げが前年比の3分の1まで落ち込んだ2020年度から、ようやく回復してきたというのが実感です。昨年5月の感染症5類移行など政府の各種規制緩和政策により、観光を目的とした人の流れが増えています。今年度上半期の事業別では、一般宴会、宿泊、レストランの3部門が増収に寄与しています。宿泊稼働率は現在80%前後で推移するなど、台湾積体電路製造(TSMC)効果もあり台湾をはじめインバウンド客が急増しています。インバウンドの宿泊実績は昨年11月に構成比の30%を超え、今後も増加傾向が続くと予想しています。
─中期経営計画の進捗状況はいかがですか。
鶴山 今年度の上半期の営業収入は計画比、前年比ともに上回りました。下半期も一般宴会や宿泊部門が売り上げをけん引しており、年間収入も計画比・前年比で上回る見通しです。本格的な回復の手応えを感じてはいますが、深刻な人手不足や物価の高騰など不安定要素が複数存在しており、楽観視できない状況です。現在、好調な一般宴会部門と宿泊部門を中心に、さまざまな施策を実施しています。活発な需要が見込める台湾市場では、内覧・商談会や現地エージェントへの積極的なセールス活動が大型のインセンティブツアー(報奨旅行)の受注につながっています。婚礼部門については、昨年9月に大規模なウエディングフェアを開催するなど来年度に向けて全社挙げて強化しています。また、24年度から新人事制度を導入予定で、社員の働く意欲の向上と職場環境の改善を目指して準備中です。社員研修に各部門で積極的に取り組み、スキルアップとやりがいの創出を図っています。
─今後の抱負を聞かせてください。
鶴山 当ホテルの企業理念に「ホテル文化の発信と地域社会への貢献に努める」があります。昨年は国内外の一流シェフを招いて五つの美食イベントを開催し、好評を得ました。12月には大黒摩季ディナーライブを開催したほか、今年2月に純烈、3月にもトークショーを予定しています。SDGs推進協定を結んでいる山都町とは、同町の有機食材を使った料理の提供や同町での食育イベントなどを実施しています。熊本に根差した総合型のシティーホテルとして、宿泊・宴会・会議・婚礼・レストランの機能を備えた高品質な施設とサービス、洗練された料理、そして何よりも高いホスピタリティーを持つ社員とともに、皆さまに笑顔をお届けできる存在であり続けたいと願っています。
概要
所在地 |
〒860-8536 熊本市中央区上通町2-1 【電話】096(211)1111 |
---|---|
事業内容 | ホテル業・飲食業・宴会・会議および結婚式場の運営その他 |
設立 | 平成12年9月1日 |
資本金 | 5,000万円 |
役員 |
代表取締役社長/鶴山敏哉 常務取締役総支配人/毛利之紀 取締役総料理長/中野省吾 取締役総務・経営企画担当/天方裕二 常勤監査役/安武伸一郎 役員待遇料飲部長/桃木潤 |
従業員数 | 270人 |
ホームページ | https://nikko-kumamoto.co.jp/ |
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