株式会社藤本物産「 沖縄の物流拠点生かし海外へ販路」代表取締役社長・藤本泰弘氏
熊日プレジデント倶楽部![代表取締役社長 藤本泰弘氏](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/p096_1.jpg?itok=RkSynIv3)
─昨年6月に創業75周年を迎えられました。
藤本 1948(昭和23)年に藤本商店としてスタートし、はや75年。青果物流のトータルカンパニーを目指し、青果物の生産から流通、小売りまでを一貫して手掛けてきたことが強みとなり、成長し続けてきました。昨年5月にはグループ従業員とその家族を招き、創業記念パーティーを開きました。75年の歴史の中で築き上げた事業は、グループ全体で多岐にわたります。それらを紹介する記念動画を作成し披露しました。
─昨年は円安や物価高もさることながら、夏場の異常気象などもあり、業界全体が厳しい状況でした。
藤本 資材や流通コストの高騰に加え、円安の影響、最低賃金の引き上げによる人件費の上昇などもあり、業界全体の粗利を圧迫している状況です。輸入品に関しては、昨今の世界情勢なども影響し、日本向け商品の出荷量減少が続いています。さらに国内生産者の高齢化や後継者不足、夏場の高温続きによる作物の不作・品質劣化、物流環境の変化への対応など業界全体が大きな課題を抱えています。このような状況下でも国内で供給対応ができるよう、農産物の自給率を上げていく手立てを早急に考えていく必要があると感じています。
─冷凍技術の開発や他業種とのコラボで拡大している事業があるそうですね。
藤本 数年前から規格外や生産過剰品の野菜・果物の乾燥、冷凍技術の開発を協力工場と共に取り組んできました。規格外の野菜・果物を使ったスムージーなど商品化を進めているほか、昨年末からは大手宅配業者と契約し、県産の栗やイチゴ、ホウレンソウを使った総菜などの冷凍商品の販売を開始しました。また飲食店とのコラボで誕生した、りんごあめの販売も好調です。規格外の農産物を商品化することで生産者の所得向上にもつながり、フードロス対策にも寄与することができると考えています。今後もさまざまな業種とコラボすることで、青果物に新たな価値が生まれ、業界全体のイノベーションにもつながるのではないかと感じています。
─今年は海外への事業展開も進められるとか。
藤本 現在、熊本市と佐賀県鳥栖市、沖縄県に物流センターがあります。アジアにより近い沖縄の物流センターを活用し、香港やシンガポール向けに商品の輸出にも取り組む計画です。今年は既存の施設や技術など、今あるリソースを最大限に生かすことに注力し、グループ全体で売り上げ225億円を目標に歩みを進めていきます。
![株式会社藤本物産「 沖縄の物流拠点生かし海外へ販路」代表取締役社長・藤本泰弘氏](/sites/default/files/styles/crop_default/public/2024-06/p096_2.jpg?itok=JcOxTVWj)
概要
所在地 |
〒860-0058 熊本市西区田崎町414-12 【電話】096(354)1335 |
---|---|
事業内容 |
青果物のトータルコーディネート 青果物市場からの仕入・販売および直営販売、生産地から直接仕入れ・テナント事業、輸入青果物の卸売り、バナナの着色加工事業、ドライフルーツ類の卸売事業、外食店向け小売納品 |
創業 | 昭和23年6月 |
資本金 | 3,600万円 |
役員 |
代表取締役会長/藤本健介 代表取締役社長/藤本泰弘 専務取締役/藤本尚之 常務取締役/藤本高史 |
従業員 | 183人(パート含む、グループ全体417人) |
支店・営業所 | 九州中央支店(鳥栖市)、福岡営業所、沖縄営業所、小売店舗15店 |
グループ会社 |
(株)フジモトホールディングス (株)ケイ・エフ物流 (株)フレッシュダイレクト (株)フレッシュ工房 (株)中村屋 |
ホームページ | https://fb-group.jp/fb/ |
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