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株式会社中九州クボタ「スマート農業と米の消費拡大を推進」代表取締役社長・西山忠彦氏
熊日プレジデント倶楽部─スマート農業を推進されています。
西山 農業従事者の高齢化や担い手不足などの課題を解消する手段の一つとして、スマート農業に取り組んでいます。スマート農業は作業の省力化や精密化、そして農産物の高品質化につながります。導入率はまだ1割程度ですが、ここ数年で生産者の間で少しずつ広まってきました。田植えやあぜ塗り、種まきなどの作業をするアグリロボ(自動運転農機)やドローンといった自動操舵製品があります。例えばコンバインは米や小麦などを自動で収穫するだけでなく、作業の進捗管理をはじめ、作物の食味や水分量、収量を細かく測定してデータをマップ化することが可能です。各種データは品質管理や施肥(肥料を与えること)設計に活用できます。ただ、日本の営農は二極化が進んでおり、スマート農業を導入しているのは大規模化や法人化しているところがほとんど。小規模農家が多い地域農業を守り活性化していくために、当社では多用途で使いやすい小型機械の開発・提案のほか、地域と連携して諸作目への有効活用を模索しているところです。自動操舵製品の性能を高めようと、「RTK」(リアルタイムキネマティック)基地局の整備も進めています。
─RTKについて詳しく教えてください。
西山 GPSから得られた位置情報を、地上に設けたRTK基地局からのデータで補正して測位精度を上げる技術です。GPS機能だけで自動操舵製品を使って農作業すると20~30㌢程度の誤差が生じますが、RTK基地局から半径20㌔圏内であれば、誤差2~3㌢の高精度な作業が可能になります。当社では、基地局を大津町の本社と玉名、小川、蘇陽、大分県の久住、宇佐など6つの営業所に設置しています。今後も設置箇所を増やしていく予定です。
─玄米パンとパスタの専門店「玄氣堂」が移転するそうですね。
西山 米の消費拡大を目的に玄米ペースト事業を展開しており、その一環として大津町で「玄氣堂」を運営しています。熊本地震以降、店舗前の国道57号の交通量が減ったこと、菊陽町の人口が増加傾向にあることから、菊陽町工場の敷地内に新築・移転することにしました。規模は既存店より大きくなり、品ぞろえが増えるのはもちろん、イートインコーナーを拡充。1月末にオープンする予定です。皆さん、ぜひご来店ください。昨年、工場も設備を増強し、生産能力が2倍になりました。今後も引き続き、スマート農業と米の消費拡大に努め、日本の農業振興、食糧自給率向上に貢献していきたいですね。
概要
所在地 | 〒869-1234 菊池郡大津町引水789-1 【電話】096(293)1345 |
---|---|
事業内容 | 農業機械および関連製品の販売・メンテナンス |
設立 | 昭和41年8月16日 |
資本金 | 2億2,880万円 |
役員 | 代表取締役社長/西山忠彦 取締役/永田明秀、内田信二、山口春夫、花田浩気、別所孝佳、橋本浩一郎 監査役/中務康晴 |
従業員数 | 325人 |
営業所等 | 熊本・大分県に営業所41拠点と大型サービスセンター9カ所 |
グループ企業 | (株)熊本玄米研究所、(株)南九コーポレーション、熊本クボタ管機材(株)、(株)アグリ中九州 |
ホームページ | http://www.nakakyushu-kubota.co.jp/ |
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