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<デスク日記>声なき人の「声」
熊本日日新聞
平成の初め、学生でアルバイトをしていた都内のバーに、渋い初老の常連さんがいた。時折テープレコーダーにつないだイヤホンを耳に付け、静かにグラスを傾けている。聴いていたのは、録音で残した自分の歌声。のどの病気で声帯を摘出し、声を失っていたのだ...
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