記事にも性格がある

 新聞記事には性格があります。通常、一つのニュースを1本の原稿で伝えるケースが多いのですが、大きなニュースの場合は性格の異なる複数の記事を出します。多角的な切り口によってニュースの全体像をつかんでもらうためです。性格の異なる記事の種類は次の通りです。

 「本記」はニュースの全体像を伝える記事です。5W1H(When、Where、Who、What、Why、How)の6要素を入れるほか、内容を整理し、一読しただけで理解できるようにします。だいじなことから先に書く「逆三角形」になるよう心掛けます。

 「解説」は大きな事件の節目や裁判の判決、官公庁の政策・統計発表などの際、背景や課題、問題点を分析し、読者に分かりやすく伝えます。

 「雑観」は現場や当事者の表情、状況を伝える記事です。五感を働かせて熱や光、音やにおい、当事者の喜びや悲しみを感じ取って伝えます。過剰な形容や美辞麗句を避け、目の前にある状況や生の言葉をストレートに伝えた方が読者に訴える力があります。