「熊日プレジデント倶楽部」は、熊本を代表する有力企業や団体、教育・医療機関のトップと熊本日日新聞社で構成する情報発信・交流の場です。会員企業・団体のトップが自社の現在地や今年の展望を語った新春インタビュー、イベントリポートなど各種コンテンツは特設ページよりご覧いただけます。
高橋酒造株式会社「若者層、海外向けのプロモーションに注力」代表取締役社長・高橋光宏氏【トップインタビュー】
熊日プレジデント倶楽部─若者をメインターゲットにしたプロモーションが好評です。
高橋 昨年は関東や福岡、熊本に白岳しろキッチンカー2台を配置し、全国の音楽や食のイベントを中心に出店しました。首都圏でのプロモーションでは特に「白岳KAORU」が好評で、若年層にはハイボールやレモンサワーなどいろいろな飲み方が受け入れられているようです。本格クラフトジン「BEAR,S BOOK」も、SNSなどを通じて人気が高まっています。
─海外戦略にも力を入れておられます。
高橋 アジアでは香港や上海での消費が伸びています。欧米圏では、「うめぽん」「ゆずもん」などのリキュール類の商品が人気です。文化の違いなどもあり、海外の人には食中酒としてだけでなく食後酒としてのPRも必要と感じています。その国の風土や文化、地域性を理解しながら、これからも積極的にプロモーションを展開していきます。最近は熊本でもインバウンドが増えていますので、海外から来られたお客さまが帰国後にインフルエンサーとして情報を発信してもらうためにも、共感や感動を与えられるような仕掛けが必要です。
─新しいプロジェクトが進んでいるそうですね。
高橋 人吉市の旧田野小学校舎をリノベーションし、ウイスキーの「田野蒸溜所・交流施設」を建設中です。田野町は豊富な水と美しい景観に恵まれた地域です。令和2年7月豪雨からの復興の拠点として、地域を元気づけられたらと考えています。ウイスキーは既に製造中です。酒造りの拠点であると同時に、人が集まる場所にしていければいいですね。また菊池市に取得した小学校跡地では、新事業に向けた研究所開設が進行中です。変化が激しい時代では、常に新しいことに挑戦していく姿勢が大切だと思います。一方で懸念しているのが、米焼酎の原料である米の価格高騰です。球磨焼酎の原料は国産米の使用が定められており、今後は球磨焼酎に適した米を生産者と一緒に作っていくことも視野に入れています。
─今年の抱負をお聞かせください。
高橋 将来的にお酒の文化がなくなることはないと思いますが、少子化やライフスタイル、嗜好の変化などに伴い、新商品の開発や新しい飲み方の提案は不可欠です。ノンアルコールの米焼酎の開発も含め、新しいことにチャレンジしたいですね。またスポーツには、究極の人生の在り方が詰まっています。ロアッソ熊本をはじめとする地元のスポーツ支援にも変わらず取り組んでいきたいと思います。
概要
所在地 | 〒868-8505 人吉市合ノ原町498 【電話】0966(24)5155(代表) |
---|---|
事業内容 | 焼酎製造 |
創業 | 明治33年2月 |
設立 | 平成13年11月 |
資本金 | 3,000万円 |
従業員数 | 76人(関連会社含む) |
営業所 | 多良木蒸留所/球磨郡多良木町奥野813 福岡支店/福岡市早良区百道浜2-3-33 熊本営業所/熊本市中央区水前寺1-20-22 東京オフィス/東京都港区虎ノ門1-10-5 |
関連会社 | (株)白岳酒造研究所/人吉市井ノ口町792-7 白岳伝承蔵/人吉市合ノ原町461-7 高橋ホールディングス(株)ブランド戦略室/熊本市中央区水前寺1-20-22 |
ホームページ | https://www.hakutake.co.jp/ |
RECOMMEND
あなたにおすすめPICK UP
注目コンテンツNEWS LIST
熊本のニュース-
【くまもと昭和100年 暮らし編】戦争、闇市、欧米化…のれん守る老舗
熊本日日新聞 -
【熊本県内学食めぐり=熊本県立大内食堂】学生ら開発の弁当も 月1回「食育の日」に提供
熊本日日新聞 -
【2025「拓く」 県内企業トップに聞く②】鶴屋百貨店の福岡哲生社長 訪日客対応、外国人材を積極的に採用
熊本日日新聞 -
熊本電鉄の踏切事故、12月から相次ぎ3件 警報機と遮断機なく… 注意喚起を強化へ
熊本日日新聞 -
【展望2025熊本⑥】みんなでつくる電子版に デジタル編集部長・佐藤公亮
熊本日日新聞 -
フォレストリーヴズ熊本、11~12日にホーム仙台戦 バレーボールVリーグ女子 強敵破り上位進出へ
熊本日日新聞 -
熊本、10年ぶり入賞を目指す 全国都道府県対抗女子駅伝、12日号砲
熊本日日新聞 -
熊本県内の小中学校で始業式 県立夜間中「ゆうあい中」でも
熊本日日新聞 -
熊本大病院が「肥満症治療センター」設立 内科、外科の包括的な医療提供へ
熊本日日新聞 -
賃上げが当たり前の社会を 連合熊本が旗開き
熊本日日新聞
STORY
連載・企画-
移動の足を考える
熊本都市圏の住民の間には、慢性化している交通渋滞への不満が強くあります。台湾積体電路製造(TSMC)の菊陽町進出などでこの状況に拍車が掛かるとみられる中、「渋滞都市」から抜け出す取り組みが急務。その切り札とみられるのが公共交通機関の活性化です。連載企画「移動の足を考える」では、それぞれの交通機関の現状を紹介し、あるべき姿を模索します。
-
学んで得する!お金の話「まね得」
お金に関する知識が生活防衛やより良い生活につながる時代。税金や年金、投資に新NISA、相続や保険などお金に関わる正しい知識を、しっかりした家計管理で安心して生活したい記者と一緒に、楽しく学びましょう。
※この連載企画の更新は終了しました。1年間のご愛読、ありがとうございました。エフエム熊本のラジオ版「聴いて得する!お金の話『まね得』」は、引き続き放送中です。