熊本県立水俣高に半導体学科を25年4月開設 県内高校で初、専門的な人材育成
熊本県教育委員会は7日の定例会で、水俣高(水俣市)に2025年度、新たに半導体関連の学科を設置すると決めた。県教委によると、半導体について学ぶ学科を設けるのは、県内の高校で初めて。
水俣高は昨年11月、人材育成などを目的に水俣市、半導体関連企業との連携協定も締結。一連の動きは地域のニーズに応えながら、定員割れが続く高校の魅力向上につなげる狙いがある。
現在の電気建築システム科を、半導体関連学科と建築関連学科に改編する。半導体関連学科の名称は「半導体情報科」。カリキュラムなどは今後検討していくという。
水俣高と協定を結んでいる半導体製造装置売買のアスカインデックス(東京)は、水俣市内にクリーンルームを備えた体験型の研修施設を所有。同高の生徒は昨年度からこの施設を利用し、半導体の製造に関して学んでいる。新設する半導体情報科では、半導体の基礎知識を学習するほか同社社員の出前授業も想定している。
県内では台湾積体電路製造(TSMC)をはじめ半導体関連企業の進出が相次ぎ、専門的な人材の需要が高まっている。教育現場でも対応が迫られており、熊本工高では本年度、電子科3年に半導体に特化した科目を導入。熊本大は4月に学部相当の「情報融合学環」を新設し、工学部には「半導体デバイス工学課程」を新たに設けた。
水俣高は現在の普通科や商業科など4学科から、一つ増えて5学科になる。県教委高校教育課は「企業と連携した取り組みを充実させ、産業界で活躍できる人材を育てたい」としている。(後藤幸樹)
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