進め!ディーゼルガールズ 肥薩おれんじ鉄道公式キャラクター 社員企画、ラッピング列車や人気投票も【クローズアップ】
肥薩おれんじ鉄道(八代市)の社員がデザインした女性4人組キャラクター「ディーゼルガールズ」が3月、開業20周年の節目に公式キャラクターに採用され、活動の幅を広げている。ラッピング列車が登場し、全国区のキャラクター人気投票にも参加。企画した社員たちは「末永く愛されてほしい」と夢を膨らませる。
ディーゼルガールズは2022年4月、複数の部署にまたがる社員有志の発案で誕生。全国各地で活躍する鉄道会社のキャラクターと同様に、独自のキャラクターを作って、女性や子どもなど幅広い層から関心を集める狙いだった。
当初、4月1日のエープリルフールに合わせた限定企画だったが、社員が公式化を目指して活動を継続。X(旧ツイッター)のアカウントを開設し、4人の絵を描いたポップを作って、車両や沿線の風景と一緒に写真や動画を投稿した。
企画メンバーで、運転士の中居靖幸さん(47)は「写真を撮りため、注目を集めそうな話題を探し、毎日投稿した」。鉄道イベントでグッズを配り、昨年3月には観光列車「おれんじ食堂」の10周年をPRするなど露出の機会を増やした。
公式化について「企画倒れにならないか疑心暗鬼だった」という古森美津代社長(63)だが、実績を重ねる社員の姿に「これは本気だ」と考えを改めた。開業20周年の機会を捉えて正式採用し、ラッピング列車を作ると決断。営業戦略室の鬼塚崇係長(38)は「コストはかかるが、それ以上の戦力になる」と期待を寄せる。
メンバー4人は運転士の柚木ゆいりと日向香琳、客室乗務員の花沢ぽめろと東雲薫子。「沿線出身で鹿児島なまり」「公式化を機に運転士に昇格」など詳細なプロフィルが存在する。3月から運行中のラッピング列車は車内外に4人をちりばめ、時間をかけて楽しめるよう工夫した。
4月には知名度アップを目指して「サンリオキャラクター大賞」のパートナー部門に申し込んだ。サンリオと企業などのキャラクターが組んで投票を募るイベントで、5月26日の締め切りまでインターネットでの投票を呼びかけている。
今後はステッカーやクリアファイルなどのグッズ販売も検討中で、中居さんは「4人に会うために全国から乗りに来てもらえるとうれしい。車両を動かすディーゼルエンジンのように、会社や沿線地域を力強くけん引してほしい」と目を輝かせた。(河内正一郎)
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