国重文・熊本城監物櫓を特別公開 5月3~5日 熊本地震で被災し復旧
熊本市は24日、熊本地震で被災し、解体を経て復旧工事を終えた熊本城監物櫓[やぐら](国重要文化財)の内部を報道陣に公開した。5月3~5日に、櫓内部を特別公開する。
市熊本城総合事務所によると、監物櫓の建造時期ははっきりしていないが、加藤家時代の1634(寛永11)年の絵図には描かれている。監物台樹木園の北側に位置する木造の平櫓(東西23・4メートル、南北5・9メートル、高さ6・2メートル)で、石垣の高さは約10メートル。城の北側からの敵の侵入を防ぐ拠点と倉庫を兼ね、江戸期の古文書には「長岡図書預[ずしょあずか]り櫓」と記されているという。
熊本地震により石垣の一部がゆがみ壁土が剝がれるなどの被害があり、2018年度に建物を解体。21年度に石垣を復旧し、23年12月に耐震補強を含む櫓本体の復旧工事を終え、防火設備などの工事を進めていた。櫓内部は4室に分かれ、各室に「銃眼」や「狭間[さま]」などと呼ばれる防御用の窓が北に向けて3、4カ所あり、地震による南北方向の揺れに対応するため、6カ所の柱などを格子状の木材で押さえて補強した。
監物櫓の復旧に伴い、休園中だった監物台樹木園が25日から開園する。監物櫓の特別公開は、開園時間の午前9時~午後5時。入場無料。(山本遼)
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