韓国検察が前国防相逮捕 大統領府を家宅捜索
【ソウル共同】韓国検察は10日深夜(日本時間同)、尹錫悦大統領に「非常戒厳」を進言し、尹氏と共謀して内乱で重要任務を担った疑いで、金龍顕前国防相を逮捕した。韓国メディアが伝えた。また警察は11日未明、警察庁の趙志浩長官、ソウル警察庁の金峰埴長官を内乱容疑で拘束した。検察は尹氏を内乱の首謀者とみて捜査。警察は11日、大統領府の家宅捜索に乗り出した。現職大統領に対する初の強制捜査に発展する可能性が強まった。
警察が組織トップの身柄を拘束するのは異例。趙長官と金長官は国会に警察官を投入し、戒厳令の解除要求決議を可決するため国会に向かう議員の進入を阻んだ疑いがある。戒厳令を巡る捜査が加速している。金前国防相は拘置所で自殺を図ったが、未遂に終わった。
検察や警察と並び尹氏の捜査を進める「高官犯罪捜査庁」のトップは11日、国会法制司法委員会の質疑で、尹氏の身柄拘束について「十分に意思を持っている」と表明した。現職大統領には不訴追特権があるが、内乱罪は例外に当たる。