チッソ改善計画、年度内に公表へ 環境省

熊本日日新聞 | 2020年12月16日 10:31

 環境省は15日、水俣病の原因企業チッソ(東京)に提出を求めた業績改善計画が2020年度中に公表される見通しを明らかにした。同計画はチッソの21年度以降の次期経営計画と連動しており、関係省庁との間で素案の協議が続いているという。

 環境省によると、関係省庁と熊本県でつくる連絡会議で来年1月をめどに業績改善計画を審議する。了承されれば金融機関の同意を得て、年度内にチッソに公表を求める。

 業績改善計画は、同社の経営不振を受け、今年5月に政府が策定を要請。患者補償の原資を中長期的に安定確保する目的で、収益回復の明確な達成目標を定めた複数年の計画にすることや、水俣地域の経済・雇用に最大限配慮することなどを求めた。チッソの木庭竜一社長は改善計画の期間を21年度から3年間とする意向を示している。(並松昭光)