審理促進の署名、1000団体を超える 水俣病裁判

熊本日日新聞 | 2021年3月13日 10:55

水俣病不知火患者会員らの国家賠償訴訟の審理促進を求め署名を提出する原告ら=12日、熊本地裁前
水俣病不知火患者会員らの国家賠償訴訟の審理促進を求め署名を提出する原告ら=12日、熊本地裁前

 水俣病不知火患者会は12日、水俣病特別措置法に基づく救済の対象外となった会員らが起こした国家賠償訴訟の審理促進を求め、支援する労働組合など400団体の署名を熊本地裁に追加提出した。同会によると、署名団体は千を超えた。

 裁判は6月で第1陣提訴から8年。係争中の原告は第13陣までの1472人で、平均年齢は72・9歳に達した。提訴後に132人が亡くなった。

 原告と被告、地裁が来年3月までに第1、2陣約170人の判決を目指すことで合意しているが、新型コロナウイルスの影響で審理が遅れる上に、被告側の書面提出がずれ込む見通しという。(隅川俊彦)