早期判決求め熊本地裁に署名 水俣病不知火患者会

熊本日日新聞 | 2021年2月27日 11:01

 水俣病不知火患者会は26日、水俣病特別措置法に基づく救済の対象外となった会員らが起こした国賠訴訟の早期判決を求め、熊本地裁に署名を提出した。裁判は今年6月で提訴から8年となる。

 提出した署名は、全国の労働組合などから寄せられた300団体分。このほか約400団体分を集計中で、3月中に提出する。

 現在、係争中の原告は第13陣までの1472人。来年3月に第1、2陣の原告約170人の判決を目指すことで被告や地裁と合意し、個別の被害を早期に審理するよう求めているが、被告は「書面提出が今年10月までかかる」として反対しているという。

 同会の元島市朗事務局長は「130人以上の原告が既に亡くなっている。被告が合意を無視することは許されない」と話した。(堀江利雅)