水俣病慰霊式「見送り」も 19日に開催判断

熊本日日新聞 | 2021年2月4日 09:44

 2021年度の水俣病犠牲者慰霊式の開催の可否について、水俣市は3日、実行委員会のメンバー17人に「開催見送り」「5月1日に実行委員のみ(20人程度)で開催」の2案を文書で示し、回答を求めたことを明らかにした。回答結果を踏まえ、19日の実行委で決定する。

 文書は、1月22日付で、緒方正実実行委員長と高岡利治市長の連名。見送り案は、少人数でも新型コロナウイルスの感染リスクがあるとして提示した。

 開催案については、「200人程度の規模に縮小」「一般参加なし(約70人)」なども検討したが、環境相ら東京などからの参列は感染リスクが高いとして、「委員のみ」の案としたという。

 緒方委員長は「命の大切さを発信する式典。感染者を出さないことを第一に考えたい」と話した。

 慰霊式は例年、水俣病の公式確認の日とされる5月1日に開催。20年度は、新型コロナ感染拡大の影響で初めて中止となった。(石本智)