「高齢化社会」を考える 水俣高で教科横断型授業

4月15日 09:07

スクラップした記事を持ち寄り、グループで「高齢期を幸せに生きるために必要なもの」を考える水俣高商業科2年の生徒=水俣市の同校

 熊本県水俣市の水俣高で3月、高齢化社会をテーマに新聞を活用した授業があった。NIE(教育に新聞を)活動の一環。生徒らはあらかじめ現代社会の時間に関連記事をスクラップ。この日の家庭総合の時間でグループごとに意見を発表し、教科横断の取り組みで社会の課題を考えた。

 商業科2年(当時)の25人が参加。生徒らは事前に図書館にあった過去2年分の新聞を見て、高齢化社会に関する記事を持ち寄った。

 授業では熊日読者・新聞学習センターのスタッフが新聞記事の特徴やインターネットとの違いなどについて説明。「高齢期を幸せに生きるために何が必要?」というテーマで、4人一組のグループになり、互いにスクラップした記事を見ながら、「お金」「交流の場」など必要なものを三つ選んだ。

 続いてのテーマは「必要なものをどうやってそろえる?」。「お金」を挙げたグループでは「高齢者の技能や知識を生かして働ける場をつくる」「病気になりにくい体をつくり、医療費を節約する」など、さまざまな角度から意見が出た。

 年金問題をスクラップしたという田中梨里さん(17)は「年金をもらえる年齢が上がったと聞いたので関心を持った。新聞を読んで、年金は保険料を集めるだけでなく、運用して資金を確保していることが分かった」。

 授業を指導した同校公民科の東郷一彦教諭(49)は「新聞は情報が正確で幅広く、今回のように地域や社会の課題を探る教科横断型の授業に活用しやすい。新学習指導要領が求める『主体的・対話的で深い学び』にもつながる」と話した。(伴哲司)