1月21日付

01月21日 09:17

 緊急事態宣言下の熊本市の繁華街。旧知の焼き鳥店を訪ねると「臨時休業」の張り紙が出ていた。店主に電話で聞いたところ、県の時短要請を機に思い切って休むことにしたという。午後8時までの時短営業では採算が合わないという判断だ▼当の夜8時を過ぎるころ、中心街の店はほとんど明かりを落とし、道行く人はみな帰宅を急いでいるように見えた。赤色灯をつけたパトカーが通りを巡回している。寂しい光景である▼休業を含め時短要請に応じた飲食店には1日当たり4万円が支払われる。大きな店も小さな店も同じ、従業員の数にかかわりなく、一律4万円という協力金には実態に合わない面がある。本来ならばそれぞれの売り上げに応じ、時短による損失を補償すべきではないか。とはいえ、協力金があるとなしでは大違いだろう▼焼き鳥店の張り紙に「あまびえ」が描かれていた。だれが思いついたのか〔あ〕あきらめない〔ま〕まわりの事を考える〔び〕びょうきに負けない〔え〕えい知あふれる進化を遂げる-とあった▼人はパンのみにて生きるにあらず、という。飲食店にとって協力金は、むなしい無為の代償でもあろう。本来なら来店したお客に「ありがとう」「おいしかったよ」と声をかけられることこそが、何よりの喜びのはず▼きのう二十四節気の大寒を迎えた。平年通りならあと10日もすれば、梅の花が咲き始める。新型コロナウイルス感染拡大下の2度目の冬である。ここはじっと我慢して、喜びの春を迎えに行きたい。

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