地盤沈下、橋脚工事が原因 熊本市の専門家会議 西環状道路、掘削中に地下水抜ける

熊本日日新聞 | 01月22日 11:00

専門家会議の中間報告を受け、陳謝する市都市建設局の幹部=21日、熊本市役所

 熊本西環状道路建設工事現場近くの熊本市西区池上町と谷尾崎町の住宅地で地盤が沈下した問題で、工事との因果関係を調べている市の専門家会議(会長・北園芳人熊本大名誉教授)は21日、4軒の宅地に被害が出た池上町について、工事が原因とする中間報告書を大西一史市長に提出した。

 大西市長は陳謝した上で、「工事と地盤沈下の因果関係が明確になった。住民が住み続けられ、納得してもらえる補償をしていく」と述べた。金銭で補償する方針で、住民と協議を始める。

 北園会長によると、現地は軟弱な腐植土や水を通しやすい砂利などの地盤で、地下水位が高い。環状道路の橋脚の基礎部分(直径8メートルの円筒形、深さ17メートル)を掘削中に、岩盤から湧き出した最大毎分2・84トンの地下水をくみ出しながら工事を進めたため、地盤中の水が抜けて沈み込んだという。

 北園会長らは「腐植土は九州では非常に珍しい地質。事前には分かりにくかった」としている。

 市都市建設局によると、家屋への被害はない。原因となった橋脚工事は昨年4月から停止して施工方法の検討を続けている。現場近くではほかにも橋脚を設置予定で、北園会長は「観測用井戸の状況を見ながら、慎重に進めるべきだ」と強調した。

 家屋の傾斜や地盤沈下が確認された谷尾崎町は、地下の状況がより複雑なため、年度内のとりまとめを目指して、地盤や地下水の調査を進めている。(山口尚久)

記事アクセスランキング

  1. ${ranking.title}

※アクセス数(24時間以内)を元に集計

フォローする

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • youtube
  • note