国への要請、事実上〝頓挫〟 急転直下、熊本県独自の緊急事態宣言

熊本日日新聞 | 01月14日 07:17

県独自の緊急事態宣言を発令すると発表した蒲島郁夫知事=13日、県庁

 新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大を受け、熊本県の蒲島郁夫知事が13日、県独自の緊急事態宣言の発令に踏み切った。急転直下の決断の背景には、水面下で調整していた国への宣言要請が、事実上“頓挫”したことがある。県は、結果的に国の宣言と同水準の独自対策を打ち出した。

 関係者によると、12日午前、西村康稔経済再生担当相から急きょ、蒲島知事に電話が入った。前日の追加対策を表明した会見で、蒲島知事は国による宣言発令について「要請は視野」と言及。西村氏との会談の機会をうかがっていた。

 電話会談では、蒲島知事が新規感染者が急増する現状を訴えたものの、西村氏は「(政府の分科会が示す)『ステージ4(爆発的感染拡大)』の一部指標に到達していない部分がある」と切り出し、発令地域の追加対象に含まないことを暗ににおわせたという。

 12日夜には、政府が発令地域に福岡県を対象に含める方向で調整に入ったことが判明。福岡は飲食店などに営業時間の短縮を求めておらず、熊本県幹部は「福岡は対策に動かないから国主導でやるということだ。逆に熊本は自分たちで対処できるだろうというメッセージだと受け止めた」と話す。

 13日朝には、関係部局の県幹部を急きょ集め、対策強化に向けた協議を開始。県独自で宣言を発令した上で、熊本市の中心市街地に絞っていた営業時間の短縮要請に関し、営業終了時間の前倒しや要請地域の拡大などの対策を取りまとめた。

 ただ、独自の宣言だけに、時短要請に応じた飲食店への協力金は1日4万円のまま据え置いた。「国の発令地域(1日6万円)に比べ金額は少ないが、理解してもらうしかない」と県幹部。一方で、独自宣言の効果については、「福岡ルートの感染も一定数ある。これからは福岡も同様の対策を取ることで、感染者数を下降傾向に持っていきたい」と期待を寄せた。(野方信助)

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