
2012年ロンドン五輪アーチェリー男子個人銀メダルの古川高晴選手(36)=近大職員=による講習会が6日、熊本市の県民総合運動公園であり、県内の高校生を中心に、大学生や一般まで約30人にメダリストの技術を手ほどきした。県アーチェリー協会主催。
古川選手は参加者の30メートル試射をチェックしながら、弓の持ち方や引き方についてアドバイスを送った。第二高1年の中村明日佳さんは「(弦を持つ)手を顔のラインまで寄せるように教えてもらったら、矢が中心に近づくようになった」と喜んでいた。
東京五輪代表2次選考会(3月)を首位通過した古川選手は、新型コロナウイルスの影響で来年3月に延期された最終選考会に向け調整中。大学の練習施設も4月から2カ月半ほど使用できなかったが、「焦っていても仕方ない」と気持ちを切り替え、自宅で矢を使わずに弓を引く「素引き」や体幹トレーニングに取り組んでいたという。
講習会の最後には、近大2年の戸田悠登選手(東海大星翔高出)を相手に競射を実演。五輪と同じ70メートル先のターゲットの中心を射抜いて快勝し、国内第一人者の実力を示した。(井田真太郎)