
九州地方整備局は18日、熊本市と天草市を結ぶ「熊本天草幹線道路」の宇土市-宇城市三角町の整備ルートについて、宇土半島南側に自動車専用道路(設計速度時速80キロ)を新設する案を同日開いた学識者らによる第三者委員会に提示し、妥当と判断された。
同案は全長約13キロで、インターチェンジ(IC)4カ所を検討。熊本方面の起点となる網田IC(仮称)と、天城橋(新天草1号橋)につながるみすみICのほか、途中、済生会みすみ病院とアクセスしやすい位置などに設ける。事業費は700億~750億円。
今後、国土交通省内でルート案を正式決定した上で、事業化の妥当性について第三者委に諮るという。開通時期については「未定」としている。
整備ルートは同局が昨年2月、国道57号を4車線化する現道改良案のほか、宇土半島の山間部を抜ける中央ルートと、国道266号とアクセスしやすい南側ルートの二つの自動車専用道路の新設案を提示。沿線住民や自治体などから意見を聞いた結果、災害時のアクセス確保などの観点から救急医療施設への時間短縮効果が大きい南側ルート案に絞った。
熊本天草幹線道路は全長約70キロで、うち開通区間は三角大矢野道路や松島有明道路など計約17キロ。(宮崎達也)