自殺巡査の遺族「息子の名誉回復されてない」 熊本県警に損害賠償請求へ

熊本日日新聞 | 11月30日 19:41

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「息子の名誉は回復されていない」と目頭を押さえる渡邊崇寿巡査(遺影写真)の母美智代さん(中)=11月30日、県庁

 2017年9月に自殺した熊本県警玉名署刑事課の渡邊崇寿[たかとし]巡査=当時(24)=が、公務員の労災に当たる公務災害と認定されたことを受け、母・美智代さん(60)=宇城市=ら遺族3人が30日、県庁で記者会見し、県警が安全配慮を怠ったとして、損害賠償を求める方針を明らかにした。

 遺族側は昨年9月、長時間労働による心理的負荷が原因と訴え、地方公務員災害補償基金県支部は今年11月13日付で公務災害と認めた。通知には認定理由が示されておらず、遺族側は同支部に理由の開示請求をしている。

 美智代さんは会見で「認定は遺族にとって大きな一歩だが、息子の名誉は回復されていない」と涙ながらに強調。上司から「刑事になりたての者に責任のある仕事はさせていない」と言われたことも明かし、「誰しも責任を持って仕事をしているはずだ。撤回してほしい」と悔しさをにじませた。

 県警は渡邊さんの死の約1週間後に調査報告書で「要因の一つには刑事課員の常態化した長時間勤務」と総括していたが、遺族側には示していなかった。美智代さんは「なぜ、報告書の内容を教えてくれなかったのか」と不信感をあらわにした。これまで県警からの謝罪はないという。

 渡邊さんは12年4月に県警入り。13年1月、玉名署に配属され、17年4月から刑事課で勤務。同9月、福岡県で、車内で遺書を残し亡くなっているのが見つかった。(丸山宗一郎)

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