坪井五段が3連覇 肥後名人戦3番勝負

熊本日日新聞 | 2020年11月23日 11:30

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第67期肥後名人戦三番勝負第3局で長船建太郎五段(左)と対局する坪井祐二五段。坪井五段が勝ち、3期連続5度目のタイトルを獲得した=22日、熊本市中央区

 将棋の第67期肥後名人戦(熊日主催)三番勝負第2・3局が22日、熊本市中央区のびぷれす熊日会館であり、坪井祐二・五段(29)=熊本市=が、第1局を制していた挑戦者の長船建太郎五段(50)=八代市=に連勝、3期連続・通算5期目の名人位に輝いた。

 坪井五段は62期(2015年)に初めて肥後名人のタイトルを獲得。17年に敗れたものの、18年に返り咲いた。肥後名人は全日本アマチュア名人戦の出場権を得るが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。

 対局は持ち時間各50分、以後40秒秒読みのルールで指され、下村秀行審判長(元肥後名人)が立ち会った。

 第2局は、先手の長船五段が四間飛車に構えたが、坪井五段が急戦を仕掛けて駒得とし、そのまま押し切って70手で勝利した。第3局は、振り駒で先手となった坪井五段が居飛車穴熊、長船五段は四間飛車に。中盤まで互角だったが、坪井五段が堅陣を生かして優位に立ち、長船五段の陣形が薄くなったところを寄せ切った。

 今期は県内6地区代表と推薦の計24人がトーナメントで競い、長船五段が挑戦権を獲得した。三番勝負第1局は8月30日に指され、長船五段が168手で先勝。決戦は9月6日の予定だったが、台風接近で延期していた。(平澤碧惟、森紀子)