孫のプレゼント、祖父母の靴に反射材 夜間の事故防止に

熊本日日新聞 | 2020年11月12日 16:00

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かかとに反射材をはった祖母の靴を持つ飯星駿真君と祖母の梶原希久子さん=山都町

 山都署(熊本県山都町)が、高齢者の交通事故を防ごうと祖父母の靴に孫が反射材を貼る取り組みを開始した。孫から交通安全を呼び掛けてもらい、高齢者の意識向上を目指す。

 県警の2015年から5年間の統計によると、10~12月に県内で発生した交通事故の死者110人のうち49人が歩行者で、7割超の37人が夜間だった。

 同署管内では今年、2件の死亡事故が発生。うち1件は、未明に車が道路を横断していた高齢者をはねた。同署によると、反射たすきやシールを持っていても使わない人が多く、署が独自の企画として子どもの力を借りることにした。

 署が町内の小学校にシールを配布。清和小では10月29日、4年の飯星駿真君が祖母の梶原希久子さん(84)の靴のかかとに反射シールを貼り、交通安全を呼びかける手紙も手渡した。梶原さんは「思わぬプレゼントでうれしい。孫のためにも気を付けます」と顔をほころばせた。(九重陽平)