護憲、改憲それぞれアピール 熊本市でデモ行進や署名集め

熊本日日新聞 | 2020年11月4日 07:30

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護憲を訴えてデモ行進する参加者たち=3日、熊本市中央区の下通アーケード

 憲法公布から74年となった3日、護憲と改憲を訴える各市民団体が熊本市の市街地でデモ行進したり、賛同署名を集めたりして、それぞれの主張をアピールした。

 護憲派の「11・3『憲法公布の日』を考える行動実行委員会」は、立憲民主党や共産党、社民党などの県組織の幹部が演説し、デモ行進。実行委の福島将美共同代表(86)は「国民主権や民主主義、平和を守るための運動を続けよう」と呼び掛けた。

 下通アーケード内では、新型コロナウイルス感染防止のためシュプレヒコールは控えた。平和運動団体などから参加した約200人は「憲法変えるな、政治を変えよう!」などと書いた横断幕やプラカードを掲げて粛々と歩いた。

 改憲派は、日本会議熊本などでつくる「美しい日本の憲法をつくる熊本県民の会」の約20人が、憲法9条への自衛隊明記や緊急事態条項の新設など、改憲への賛同を求める署名集めを展開。QRコード付きのチラシを配り、ネット上での署名も求めた。

 署名した桑本司さん(75)=同市西区=は「国民の命を守る自衛隊員の人権を確立するためにも憲法に明記してほしい」。県民の会の青山定聖運営委員長(69)は「国会の憲法審査会で議論を早急に始めることが必要だ」と訴えた。(緒方李咲)