都大路 勝ち取れ 熊本県高校駅伝、31日号砲 コロナ対策で県民総合運動公園周回コースに

熊本日日新聞 | 2020年10月30日 16:00

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昨年の大会でスタート後、集団となってえがお健康スタジアムから出る男子1区の選手たち=熊本市東区(後藤仁孝)

 全国高校駅伝(12月20日、京都市)の出場権(男女各1枠)を懸けた熊本県高校大会(男子73回、女子36回)が31日、県民総合運動公園内の周回コース(1周約2キロ)で開かれる。女子は25校が午前10時から5区間18・556キロ、男子は38校(37チーム)が午後0時15分から7区間33・62キロに挑む。

 例年、えがお健康スタジアムを発着点とする公道コース(男子7区間42・195キロ、女子21・0975キロ)で開催していたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のためコースを変更。たすきの受け渡しは全て同スタジアム内で行う。

 大会は原則無観客とし、各校ごとに事前に申請した保護者のみスタジアムで観戦できる。県高体連は3密を回避するため公園内でも応援自粛を呼び掛けている。
 
男子、九学一歩リード 開新追う

 男子は2年ぶりの優勝を狙う九州学院が一歩リード。連覇の懸かる開新のほか千原台、熊本工が追う展開となりそう。

 九州学院は5000メートル13分58秒62の県高校記録を持ち、7月の県選手権で大学生らを抑えて1位になった鶴川正也が軸。木實優斗、田島公太郎も14分台前半の脚力を持つなど層は厚い。禿雄進監督は「今年は短い距離の中に激しいアップダウンがあるコースだが、何年も練習で走っている」と自信をのぞかせる。

 開新は、昨年の優勝メンバーで2区区間賞の冨田幸音、3区で2位だった野田崇央(たけちか)の二枚看板の3年生が引っ張る。木村龍聖監督は「2年生も伸び盛りで勢いがある」と話し、九州高校新人大会県予選5000メートルで3位の家入勇翔らに期待を寄せる。

 千原台も全国高校リモート選手権5位の堀田晟礼(せいあ)をはじめ、5000メートル14分台前半のメンバーがそろう。昨年3位の熊本工はスピードのある2年生エース山下翼や、昨年2区で2位だった主将の上田俊輔らを主軸に前半から先頭争いに挑む。(萩原亮平)

男子 計33.62キロ】
▽1区 7.932キロ
▽2区 2.448キロ
▽3区 6.104キロ
▽4区 6.104キロ
▽5区 2.448キロ
▽6区 4.276キロ
▽7区 4.308キロ

女子、千原台3連覇へ  混戦模様

女子は混戦模様だが、3連覇が懸かる千原台と3年ぶりの頂点を狙うルーテルが軸になりそう。

 千原台は昨年の都大路を走った新垣聖那と山下彩菜が好調。新垣は県選手権女子3000メートルで9分29秒50を記録し、全国高校リモート選手権で県勢最高の8位に入った。「準エース」(塚本大介監督)に成長した2年生の池田こまちに加え、1年生も力をつけて総合力は上昇。指揮官は「どの区からでも勝負をかけられるように備える」と泰然自若の姿勢で臨む。

 ルーテルは3000メートルの自己記録がいずれも9分30秒台の川野朱莉(あかり)と大保桜、溝上加菜がけん引。けがで出遅れた川野と大保が万全の走りをすれば勝機が見える。吉田謙監督は「全体的に距離が短くなり、引き離されると挽回が難しい。序盤から先頭が見える位置でたすきをつなぎ、アンカー勝負も想定する」と青写真を描く。

 好選手をそろえる信愛女学院や、今年1月の都道府県対抗駅伝メンバーの尾方唯莉を擁する東海大星翔、昨年準優勝の有明なども上位をうかがう。(後藤幸樹)

【女子 計18.556キロ】
▽1区 5.076キロ
▽2区 4.276キロ
▽3区 2.448キロ
▽4区 2.448キロ
▽5区 4.308キロ