見直してほしい校則とは? 熊本市教委、小中高アンケート

熊本日日新聞 | 2020年10月23日 10:46

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 「大人の化粧はOKなのに、なぜ禁止なの」「どんな髪形だろうと個性」-。熊本市教育委員会が校則について市立の小中高校にアンケートしたところ、児童生徒のおよそ3人に1人が見直しの必要性を訴えたことが22日、分かった。

 アンケートは8~10月、小1~3を除く児童生徒と保護者、教職員にインターネットを通じて実施し、計約5万人が回答。初の試みで、同日の定例会議に報告した。

 「自分の学校で校則の見直しが必要と思うか」の問いには、児童生徒の32・9%が必要と回答。高校生(46・2%)、中学生(34・7%)、小学生(30・3%)の順に多かった。一方、教職員は29・6%、保護者は17・0%で、児童生徒との開きがみられた。

 「校則に必要ないと思うものがある」「校則に追加したほうがいい項目がある」と答えた児童生徒からは髪形や服装、文具、スマートフォンやSNSの利用などに関する不満が浮かび上がった。

 校則が見直されているか各学校に聞くと、93・4%が「行われている」と回答。市教委は「さらに見直しが必要なことが分かった。今後、対応を検討したい」としている。

 校則を巡っては、行き過ぎた頭髪指導や下着の色の指定などのルールが「ブラック校則」として社会問題化。性的少数者(LGBT)への配慮などを踏まえ、全国で見直す動きが広がっている。(臼杵大介)