熊本県内の不登校、最多3317人 19年度、豪雨影響で増加恐れ

熊本日日新聞 | 2020年10月23日 08:00

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 熊本県内の国公私立小中高校が2019年度に把握した不登校の児童生徒は前年度比147人増の3317人に上り、過去10年間で最も多かったことが22日、文部科学省の問題行動・不登校調査で分かった。7月の豪雨の影響でさらに増える恐れがあり、県教委は「心のケアに丁寧に取り組む」としている。

 調査は、病気などを除き1年間で30日以上続いた欠席を不登校と定義。小学校771人(前年度比156人増)、中学校1913人(同200人増)、高校633人(同209人減)と小中学校が増えた。

 増加理由について県教委は「学校や家庭、本人の状況など多様な要因があり、的確に答えるのは難しい」と説明している。

 豪雨の被災地からは「子どもが水の音を怖がるようになった」「親が仕事をできなくなり、進学が不安」といった相談が寄せられており、県教委は心のケアに当たるスクールカウンセラーの増員などに乗り出している。(臼杵大介)