AI配車の相乗りタクシー始動 荒尾市、全国初の全域実施

熊本日日新聞 | 2020年10月1日 18:30

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人工知能(AI)を活用した相乗りタクシー=1日、荒尾市

 熊本県荒尾市は1日、人工知能(AI)を活用した相乗りタクシー「おもやい(OMOYAI)タクシー」の運行を市内全域で開始した。市によると、相乗りタクシーのAI配車を市全域で実施するのは全国初。利用者の減少で縮小する路線バスを補完する交通機関として期待している。

 利用者はQRコードからスマートフォンでタクシー運営サイトにアクセスするか、受付窓口に電話する。乗降場所や希望時刻を伝えると、AIが複数の乗客の効率的な配車や最適経路を瞬時に判断する。

 運賃は走行距離別で、1人当たり2キロ未満が300円。1キロごとに100円ずつ上がり、5キロ以上は700円。スマホから予約すると50円割引きになる。運行時間は午前8時から午後5時で、2台体制で地元のタクシー会社が対応する。

 市役所で出発式があり、浅田敏彦市長が「全国に誇れる市民の移動手段を確保した。観光やビジネスの2次交通としても使ってほしい」とあいさつし、利用を呼びかけた。

 市は昨年1、9月に実証試験をするなどして実用化への道を探っていた。本年度の予算は1238万円。受付窓口TEL090(3547)2039。(樋口琢郎)