「大関は神様のような存在」 正代関と高校、大学同期の片山さん(南稜高教諭)

熊本日日新聞 | 2020年10月1日 12:00

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正代の大関昇進を喜ぶ片山大誠さん=29日、あさぎり町の南稜高

 「関脇でもすごいのに、大関は神様のような存在。昔からコツコツと努力してきたから昇進できたのだと思う」。熊本農高、東京農大で相撲部の同期だった南稜高教諭の片山大誠さん(28)=人吉市=は声を弾ませる。

 片山さんは故障のため高校2年の冬からマネジャーに転向し、正代を間近で支えてきた。「一緒に過ごした7年間で練習を休んだことは1度もない。高校時代は納得がいくまで稽古し、1時間も土俵を占領したことがあった」と懐かしむ。

 合宿所暮らしだった大学時代は大会前になると、正代から頼まれて散髪するのが恒例だった。2年生で学生横綱になった時は、「おまえのおかげで優勝できた」と言われたことも。当時から周りへの感謝を忘れなかった。

 秋場所で正代が初優勝した際、花道で付け人と一緒に涙をこぼす場面があった。片山さんは「付け人への感謝の思いが垣間見えた。親方をはじめ周りにも恵まれ、いい環境で相撲ができているようだ」と目を細める。

 昨年末には熊本市内で食事をしたが、本人からは優勝や大関を意識するような発言はなかった。「角界入りを決めた時も、『ちょっと大相撲に行って頑張ってくるわ』といった感じ。昔から大きな目標を口にすることはなかったですね」

 来場所からは看板力士の一人として、重圧や注目度は一段と高まる。片山さんは「熊農相撲部のモットーは『無心』。考えすぎず、無心で一日一日取り続けてほしい。その積み重ねが上のステージにつながる」とさらなる精進に期待した。(田中祥三)


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