「やけど虫」に注意! 水辺に生息、専門家「見つけても触らないで」

熊本日日新聞 | 2020年9月30日 16:00

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 体液が皮膚に触れると腫れることもあるアオバアリガタハネカクシ(熊本博物館提供)

 体液が皮膚に付くとやけどのように腫れることがある「アオバアリガタハネカクシ」。「やけど虫」とも呼ばれるこの昆虫を見たという投稿が、熊本日日新聞社の「SNSこちら編集局」に複数寄せられた。専門家は「見つけても触らず、体液が付いたら慌てず水で洗い流して」と呼び掛けている。

 「アオバ-」は体長5~6ミリほどで、赤と青みがかった黒のコントラストが特徴。体の節々から出す体液に有毒物質「ペデリン」を含み、皮膚に触れると水ぶくれができてただれ、かゆみや痛みを伴う。

 熊本博物館(熊本市中央区)で動物を担当する清水稔学芸員によると、水田のあぜ道や水辺など、湿った場所に生息。目撃情報では「家の中にいた」「玄関先で見た」ということだが、「アオバ-」は明かりに向かって飛ぶ習性があり、小さくてちょっとした窓の隙間もすり抜けられるため、水辺が近い住宅に入ってくる場合もあるという。

 熊本市の江津湖など身近な水辺にもすんでいる「アオバ-」。清水学芸員は「10月ごろまでは注意してほしい」と話している。
(山口尚久)