核兵器廃絶向け長崎での活動報告 高校生平和大使ら熊本市で

熊本日日新聞 | 2020年9月20日 11:00

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これまでの活動について報告する「高校生平和大使」の水上真菜さん(左端)ら=19日、熊本市中央区

 原水爆禁止日本国民会議の県協議会は19日、「高校生平和大使」らによる活動の報告会を熊本市中央区の水前寺共済会館で開いた。長崎市で原爆の悲惨さを見聞きした大使らが、平和への思いを語った。

 全国から選ばれた平和大使は毎年8月に国連を訪れていたが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止。県協議会は独自に、大使1人を含む高校生10人を長崎へ派遣した。

 このうち鹿本高1年の林田茜音さんは、爆心地から約600メートルの距離で、全校児童の9割に当たる1300人が亡くなった山里小を紹介。校庭には野ざらしの遺体もあったといい、「想像がつかないほど恐ろしく悲しい状況に、胸が痛んだ」と振り返った。平和大使で大津高2年の水上真菜さんは「粘り強く活動に取り組みたい」と述べた。高校生たちは今後、核兵器廃絶に向けた署名を熊本市中心部のアーケード街で集める活動などに取り組む。(中島忠道)