長寿願い「つるし焼きエビ」 熊本県芦北町

熊本日日新聞 | 2020年11月30日 09:24

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いろりの火で丁寧に焼き上げられるアシアカエビ=芦北町

 正月の雑煮などに使う「つるし焼きエビ」作りが27日、熊本県芦北町の海産物問屋「みやもと海産物」で始まった。腰が曲がるまで長生きできるようにとの願いを込めて食べる縁起物。

 町伝統のうたせ船で取れた特産のアシアカエビを竹串に刺し、遠火でじっくりと焼き上げる。すすを払ってワラに編み込み、1週間から10日ほど陰干しして出来上がる。

 同社はこの日、早朝から作業を開始。いろりに松の木をくべて火加減を調整しながら、丁寧に焼き上げた。作業した宮本三希子さん(58)は「うま味が深く、だしを取るだけでなく具材としても味わえます」と話した。価格は20匹で約1万円。同店TEL0966(82)2320。(山本文子)