プロの味を自宅で作って 熊本市のレストランが動画で料理教室

熊本日日新聞 | 2021年08月23日 12:20

:撮影した動画を編集する「ショコラカフェビストロ」代表の宮本智久さん=熊本市中央区
撮影した動画を編集する「ショコラカフェビストロ」代表の宮本智久さん=熊本市中央区

 熊本市中央区下通のレストラン「ショコラカフェビストロ」が、食材を自宅に届け、調理動画を配信する在宅型料理教室「シェフズキッチン」を始め、話題を呼んでいる。

 同店は昨年3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが減少。コロナ下でも密を避けながら売り上げの確保と雇用維持を図ろうと、同店代表の宮本智久さん(47)が在宅型の料理教室を考えた。

 メニューは野菜のテリーヌやボロネーゼなどの洋風料理。メニューの考案から、動画の台本作り、撮影、編集、材料の郵送までを宮本さんを含めたスタッフ4人でやりくりしている。

 動画では火加減や調味料を使った裏技テクニックのほか、食材に応じたフライパンの大きさまで、誰でもうまく作れるよう細かく説明することを心掛けているという。

 専用サイトで受け付け、食材費込みで1回2700円。自宅に2人分の食材を郵送し、購入者限定で閲覧できる動画を見ながら調理してもらう。

 当初、注文は1週間で10件以下だったが、現在は会員制交流サイト(SNS)で話題となり、県内外から毎週70件以上の申し込みがあるという。

 宮本さんは「時間は少しかかるが、店の味を誰でも作れる。コロナ禍で増えたおうち時間で、料理を楽しんでほしい」と話していた。(上野史央里)

※2021年08月18日付 熊本日日新聞朝刊に掲載